『現代思想2018年9月号』

(2018年9月1日刊行,青土社,東京, 本体価格1,400円, ISBN:9784791713691版元ページ

【特集〈考古学の思想〉目次】

討議 I

考古学と哲学(溝口孝司+國分功一郎佐藤啓介) 8-33

エッセイ

模倣するサピエンス(港千尋) 34-40

討議 II

生きられた世界を復元できるか(中沢新一+山極寿一) 41-64

概論

考古学は/で何をするのか(溝口孝司) 65-80

考古学のフロント

強制移動と非正規移動の考古学(Y・ハミラキス/村橋勲+古川不可知訳) 81-100
鉛筆で紙に線を引く――考古学的痕跡(五十嵐彰) 101-113
過去を資源化する考古学の現在――政治、環境、芸術(吉田泰幸) 114-123
書かれた世界とその外部――江戸時代の「考古学者」たち(内田好昭) 124-135
近現代戦争記念碑の考古学――滋賀県の諸事例を中心にして(辻川哲朗) 136-149

考古学の方法

物質論的人文知(ヒューマニティーズ)としての「野生の考古学」――同時代への退行的発掘のために(田中純) 150-159
過去を復元する――その推論の理念と手法は学問の壁をまたぐ(三中信宏) 160-169

人類史の更新

モノとヒトが織りなす技術の人類誌/史――考古学の可能性をめぐる民族誌フィールドからの応答(大西秀之) 170-180
純粋な贈与はどこにあるのか、なぜあるのか?――Bataille からBaumard へ(柳澤田実) 182-193

現代思想との交差

考古学者が読んだハイデガー――考古学者はそこに何を発掘したのか?(佐藤啓介) 194-204

『系統樹思考の世界:すべてはツリーとともに』反響(続50)

三中信宏

(2006年7月20日第1刷刊行|2006年8月4日第2刷刊行(正誤表)|2009年12月18日第3刷刊行(正誤表)|2010年5月10日第4刷刊行(正誤表)|2011年10月7日第5刷刊行(正誤表)|2013年6月28日電子本刊行|2015年4月14日第6刷刊行,講談社[現代新書1849], ISBN:4061498495ISBN:9784061498495) → 版元ページ詳細目次反響録コンパニオンサイト

猛暑になったり秋風が吹いたり:

ブクログ・prigt23さんのレビュー

系統樹思考の世界 (講談社現代新書)」(2018年8月27日)

※「読んだけど、それで理解できたわけではないし、とても面白いというわけでもないけど、「この本を理解したい」「面白いと思えるようになりたい」って感じの本」.

以上,2018年8月27日.

『ベオグラード日誌』

山崎佳代子
(2014年3月30日刊行,書肆山田[りぶるどるしおる・78],東京, 229 pp., 本体価格2,600円, ISBN:9684879958945 版元ページ

すでに読んだ:山崎佳代子『パンと野いちご:戦下のセルビア、食物の記憶』(2018年5月1日刊行,勁草書房,東京, 2 color plates + x + 307 pp., 本体価格3,200円, ISBN:9784326851942版元ページ)の流れをさかのぼって,この本にたどり着いた.

『意識の川をゆく:脳神経科医が探る「心」の起源』

オリヴァー・サックス[大田直子訳]
(2018年8月15日刊行,早川書房,東京, 238 pp., 本体価格2,100円, ISBN:9784152097842版元ページ

オリヴァー・サックスと言えば「脳」や「心」をテーマにした本や作品が連想されるが,ワタクシ的にはもっとマニアックな “シダ・ハンター” としての紀行文:オリヴァー・サックス[林雅代訳]『オアハカ日誌:メキシコに広がるシダの楽園』(2004年2月29日刊行,早川書房ナショナル・ジオグラフィックディレクションズ],東京, ISBN:4152085479)が強く印象に刻まれている.

『Analysis and Design of Experiments: Analysis of Variance and Analysis of Variance Design』

H. B. Mann
(1949年刊行, Dover Publications[The Dover Series in Mathematics and Physics], New York, x+198 pp.)

実験計画法の古い本.メインタイトルとサブタイトルの冗長さは何とかしてほしかったな.「analysis」が実に3回も,「variance」と「design」が2回も繰り返されている.

『系統体系学の世界:生物学の哲学とたどった道のり』書評(4)

三中信宏
(2018年4月20日刊行,勁草書房けいそうブックス],東京, 508 pp.[xii+430+lxvi pp.], 本体価格2,700円, ISBN:9784326154517コンパニオン・サイト版元ページけいそうビブリオ

アマゾン・カスタマーレビュー(ちちおみ)

門外漢には極めて難しい」(2018年8月12日)

※「母国語で書かれているにも関わらず、ほとんど理解することが出来ない」「「おきがるに」異分野を垣間見ようという軽薄な動機は脆く崩れ去った」— あらまぁ.

以上,2018年8月19日.

『生物学と個人崇拝:ルイセンコの興亡』

ジョレス・メドヴェージェフ[佐々木洋監訳|名越陽子訳]

(2018年4月25日刊行,現代思潮新社[ジョレス・メドヴェージェフ,ロイ・メドヴェージェフ選集・第3巻],東京, 375+x pp., 本体価格4,200円, ISBN:9784329100047版元ページ

駒場生協書籍部でのめっけ物.英訳本での削除箇所を復元したロシア語原書からの完全訳とのこと.

【目次】
新しい日本語版への序文 1
序文 23
第二版への序文 25


第1部 論争の第一段階(一九二九年―一九四一年) 27

第1章 ソ連で生物学・農学論争が発生したいくつかの歴史的前提条件 29
第2章 一九三五年から一九三六年の遺伝学および品種改良学の分野における全国的論争の始まり、二つの相反する品種改良学・遺伝学的概念の特徴 44
第3章 一九三七年から一九四〇年の遺伝学論争における第一段階の完成 85
第4章 一九三七年から一九四〇年のソヴィエト医科遺伝学の運命 130
第5章 一九三五年から一九三八年の農学論争事件と遺伝学論争との関係 140

第2部 論争の新段階(一九四六年から一九六二年) 159

第1章 戦後期における遺伝学論争の激化 161
第2章 一九四八年のウィリヤムス主義の復活と牧草輪作農法の全国的規模の拡大 202
第3章 遺伝学における二つの学派。理論的局面 215
第4章 実践とは真理の基準である 234

第3部 論争の最終段階(一九六二―一九六九年) 293

第1章 一九六二年七月から一九六四年十月までの生物学論争の主な出来事 295
第2章 ルイセンコ主義の終わり。一九六四年十月から一九六九年十二月 323


結論 論争のいくつかの結論と課題 342
あとがき 349
解題 ルイセンコ興亡のドキュメンタリー『生物学と個人崇拝』その完訳日本語版[佐々木洋] 365


人名索引 [i-x]