『Ancient Brews: Rediscovered and Re-created』目次

Patrick E. McGovern
(2017年刊行, W. W. Norton, New York, xxxiv+291 pp., ISBN:9780393253801 [hbk] → 版元ページ著者サイト

著名な分子考古学者による古代ビール復活プロジェクト.同著者の前著はすでに日本語訳されている:パトリック・E・マクガヴァン[藤原多伽夫訳]『酒の起源:最古のワイン、ビール、アルコール飲料を探す旅』(2018年3月20日刊行,白楊社,東京, 4 color plates + 476 pp., 本体価格3,500円, ISBN:9784826990608目次版元ページ)の発展本.ビールビールビール.


【目次】
List of Illustrations xiii
Foreword by Sam Calagione xv
Preface xxi

Chapter 1. The Holy Grail of Extreme Fermented Beverages 1
Chapter 2. Midas Touch: An Elixir Fit for a Middle Eastern King 25
Chapter 3. Chateau Jiahu: A Neolithic Brew to Settle Down with in China 55
Chapter 4. Ta Henket: An Herbal Bomb for Our Gregarious African Ancestors 85
Chapter 5. Etruska: A European “Grog” before Wine Surges In 119
Chapter 6. Kvasir: Nordic Heat for Frigid Nights 145
Chapter 7. Theobroma: A Sweet Concoction to Stir Romance 177
Chapter 8. Chicha: Chewing Our Way to Corn Beer 207
Chapter 9. What Next? A Cocktail from the New World, Anyone? 237

Acknowledgments 259
Select Bibliography 261
Index 273

『The Lagoon: How Aristotle Invented Science』目次

Armand Marie Leroi
(2014年8月刊行,Bloomsbury Circus, London, x+501 pp., ISBN:9781408836200 [hbk] → 版元ページ

アルマン・マリー・ルロワ[森夏樹訳]『アリストテレス 生物学の創造[上・下]』(2019年9月17日刊行,みすず書房,東京 → 上巻下巻)の原書.


【目次】
At Erato 1
The Island 11
The Known World 37
The Anatomies 57
Natures 75
The Dolphin's Snore 95
The Instruments 121
The Bird Winds 133
The Soul of the Cuttlefish 151
Foam 179
The Valley of Sheep 203
Recipe for an Oyster 223
Figs, Honey, Fish 237
The Stone Forest 267
Kosmos 303
The Strait of Pyrrha 343

Glossaries 381
Appendices 397
Notes 409
Bibliography 469
Illustrating Aristotle 487
Acknowledgements 491
Index 493

『書店本事:台湾書店主43のストーリー』読売新聞書評

郭怡青(文)・欣蒂小姐(絵)・侯季然(映像)[小島あつ子・黒木夏兒訳]
(2019年6月27日刊行,サウザンブックス,東京, 432 pp., 本体価格2,600円, ISBN:9784909125125目次版元ページ映像リスト《書店裡的影像詩Ⅰ-日文字幕版》 [YouTube])

読売新聞大評が公開された:三中信宏台湾の書店をめぐる旅 —— 書店本事 台湾書店主43のストーリー…文/郭怡青、絵/欣蒂小姐 サウザンブックス 2600円」(2019年10月13日掲載|2019年10月21日公開)※台湾の「誠品書店」が日本にもオープンしたのでとてもいいタイミングで紙面掲載された.



台湾の書店をめぐる旅

 日本の書店業界と同じく、台湾には「博客來」に代表される大規模ネット書店があり、「誠品書店」のような大手チェーン書店もある。以前、私は博客來から本を購入した経験があるが、繁体字を読み取る手間がかかるだけで、日本のアマゾンでの書籍購入とまったく同じお手軽さだった。その一方で、これらの大手書店に翻弄され、多くの小規模書店が苦境に立たされている現況もまた台湾と日本では変わりがない。

 台湾には店主の個性が光る独立書店がいくつもある。本書は台湾全土に点在する43の独立書店を紹介した掛け値なく魅力的なガイドブックだ。専門分野や営業形態はさまざまだが、数々の障害を乗り越えて独立書店を切り盛りする店主たちの生の声が印象的だ。楽観できない状況のもとで、彼らがどのようにして“実体書店”としての経営を続けているのかについて率直に語っている。そこには台湾がたどってきた複雑な歴史と現在の政治情勢の影も垣間見える。

 ある書店主は「ここ数年間、台湾には文芸開花の風が吹いているように感じられる。景気が悪いと言われているにもかかわらず、それぞれの理想に満ちた小規模な書店は続々と、台湾のあらゆる街角に芽吹いている」と語っている。実にうらやましい。小粒でもきらりと輝く独立書店が生き続けられるこの島の「美しき島フォルモサ」というかつての呼び名を思い出す。

 全編にわたって店内のカラー写真やイラストがちりばめられているが、愉しみはそれだけではない。登場する書店ごとにはQRコードが付けられており、侯季然監督による短編映画『書店の詩』(『書店裡的影像詩』)へとリンクされている。日本語字幕付き1話3分のこのユーチューブ動画はすばらしい仕上がりで、独立書店ひとつひとつがもつかけがえのない物語を店主たちの肉声を通して聴くことができる。本書は活字・静画・動画の三点セットで読者を惹きつけて離さない。小島あつ子・黒木夏兒訳。

三中信宏[進化生物学者]読売新聞書評(2019年10月13日掲載|2019年10月21日公開)

『ジョン・グールドの鳥類図譜:19世紀 描かれた世界の鳥とその時代』

玉川大学教育博物館
(2019年10月5日刊行,玉川大学教育博物館,東京, 236 pp., 税込価格2,000円)

玉川学園創立90周年記念特別展〈ジョン・グールドの鳥類図譜:19世紀 描かれた世界の鳥とその時代〉図録.池袋・東京芸術劇場で恐竜の子孫たちがその美を競っていた.