『ヴィジョン・イン・モーション』目次

ラースロー・モホイ=ナジ[井口壽乃訳]
(2019年12月25日刊行,国書刊行会,東京, 385 pp., 本体価格8,600円, ISBN:978-4-336-06370-0版元ページ

ラースロー・モホイ=ナジの主著の翻訳.ハンガリーアヴァンギャルドとかバウハウスとかとても魅惑的.訳者の井口壽乃の前著:井口壽乃『ハンガリーアヴァンギャルド:MAとモホイ=ナジ』(2000年12月5日刊行,彩流社,東京, ISBN:4-88202-684-8感想)を読んだのはもう20年近くも前のことだった.


【目次】
日本語版への序文[ハトゥラ・モホイ=ナジ] 3
はしがき 5
序論 10

I. 状況の分析 13

II. アプローチの新たな方法 —— 生活のためのデザイン 33

III. 新しい教育 —— 有機的アプローチ 63

 a )概略 63
 b )統合 — 諸芸術 113
  絵画 113
  写真 170
  彫刻 216
  「空間―時間」の諸問題 244
  映画 271
  文学 292
  グループ詩 353

IV. 提案 358

『ヴィジョン・イン・モーション』──モホイ ナジの教育活動と理論、日本への影響について[井口壽乃] 367
ラースロー・モホイ ナジ 略年譜 378
人名索引 377
事項索引 380

『発酵はおいしい!:イラストで読む世界の発酵食品』目次

ferment books・おのみさ
(2019年12月21日刊行,PIE International,東京, 195 pp., 本体価格2,400円, ISBN:978-4-7562-5112-1版元ページ

大手町にはどーいうわけだか「発酵本」がわらわらと送られてくる.「発酵の本よみうり堂」という定評があるからだろうか.


【目次】
Chapter0 発酵ってなんだろう? 4
Chapter1 世界の発酵食品 11
Chapter2 日本の発酵食品 65
Chapter3 麹はたからもの 119
Chapter4 発酵の仕事場拝見 129
Chapter5 発酵世界年表 147
Chapter6 つくろう!発酵食品と発酵料理 155
Chapter7 発酵ブックガイド 181

参考文献 188
索引 190

『昭和四十一年日本一周最果て鉄道旅 』目次

小川功
(2019年12月10日刊行,笠間書院,東京, viii+259 pp., 本体価格1,600円, ISBN:978-4-305-70898-4版元ページ

もちろん “鉄分” の多い人向け.


【目次】
カラー口絵(pp. i-viii)
はじめに 3

第1部 旅行記編 11

第1章 北への旅立ち(上野〜函館) 12
第2章 氷雪の道東を巡る(札幌〜名寄) 30
第3章 ひたすら極北の地を目指して(名寄〜稚内) 48
第4章 反転、一路日本海に沿って南へ(稚内〜大阪) 66
第5章 再会、最南端枕崎への旅(大阪〜枕崎) 92
第6章 陽光の南九州を巡る(鹿児島〜呉) 114
第7章 四国のテツロ巡礼で結願(松山〜大阪) 134

第2部 解説編 153

第1章 日本一周旅行の背景 154
第2章 日本一周旅行のその後 186

第3部 巡礼不参加仲間の懺悔録 225

あとがき 249
昭和40, 41年交通・観光関連年表 252
参考文献 257

『ベトナムの大地にゴングが響く』読売新聞書評

柳沢英輔

(2019年11月1日刊行,灯光舎,京都, x+311+6 pp., 本体価格2,700円, ISBN:978-4-909992-00-0 → 目次版元ページ著者サイト

読売新聞小評が掲載された:「ベトナムの大地にゴングが響く…柳沢英輔著」(2020年1月12日掲載|2020年1月20日公開)※ベトナムのゴングセットはトゥーランドット姫を呼び寄せる.



 ベトナム中部高原のゴング音楽文化に関する新刊。紀元前から継承されてきた金属打楽器のゴングは葬礼儀式など先住民族の歴史に深く根ざしている。さまざまな音程と形状をもつゴングセットの製造・流通から演奏様式まで、著者は現地調査を通じて明らかにする。さらに楽器としてのゴングの音響特性・演奏様式・チューニング技法に関する音楽学的な考察をリンク動画によって示した点は本書の大きな魅力だ。ベトナム古来のゴング音楽の息吹が文字と音源と映像の三つ巴で押し寄せてくる。

 西洋音楽では銅鑼やゴングが鳴り響くのは決まって「生と死」あるいは「聖と俗」の境界をまたぐときだ。もう十数年前のことだが、新宿区民オペラがプッチーニの歌劇「トゥーランドット」を上演したとき評者は木琴奏者として参加した。総譜には「中国ゴング」が楽器指定されていたが、実際には12個ひとそろいのベトナム製ゴングセットを用いた。いにしえの精霊が宿るとされるゴングのうなりは、生者と死者が行き交うこの歌劇の筋書きにぴったりの音響空間をかたちづくっていた。(灯光舎、2700円)

三中信宏[進化生物学者]読売新聞書評(2020年1月12日掲載|2020年1月20日公開)

『生命進化の物理法則』

チャールズ・コケル[藤原多伽夫訳]
(2019年12月30日刊行,河出書房新社,東京, 373 pp., 本体価格2,500円, ISBN:978-4-309-25404-3版元ページ


【目次】
序文 7
第1章 生命を支配する沈黙の司令官 11
第2章 群れを組織化する 30
第3章 テントウムシの物理学 54
第4章 大小さまざまな生き物 78
第5章 ひとまとまりの生命 106
第6章 生命の限界 131
第7章 生命の暗号 155
第8章 サンドイッチと硫黄について 179
第9章 水——生命の液体 205
第10章 生命の原子 225
第11章 普遍生物学はあるか 262
第12章 生命の法則——進化と物理法則の統合 288

謝辞 310
訳者あとがき 313
原註 [363-317]
索引 [373-364]

『サケをつくる人びと:水産増殖と資源再生』目次

福永真弓
(2019年12月5日刊行,東京大学出版会,東京, xxii+463+iv pp., 本体価格6,300円, ISBN:978-4-13-060322-5版元ページ


【目次】
はじめに i

第1章 去りゆくカワザケ,進む家魚化 1

1.1 「サケ」とはどんな生きものか 2
1.2 カワザケと増殖――二つの補助線 18

第2章 空間を囲い込む――近世宮古湾の「サケを獲る人びと」 34

2.1 サケの生態空間を囲い込む 36
2.2 境界線を引き直す――サケの生活史の把握と繁殖保護 49
2.3 サケを「わたしたちのもの」に 62

第3章 増やす――近代日本と資源増殖 68

3.1 資源増殖という新しい柱 71
3.2 水産行政と人工ふ化放流技術 80
3.3 繁殖保護から増殖へ 87
3.4 中央と地方――人工ふ化放流技術の公益性 104

第4章 サケと漁場を取り戻す――人工ふ化放流技術の導入 110

4.1 旧慣と入札制 111
4.2 空間の再所有を目指して 118
4.3 在地型人工ふ化放流システムの形成 133

第5章 在地である――サケのムラの誕生 142

5.1 増殖重点化の始まり(大正・昭和初期) 143
5.2 サケのムラの誕生――生活文化の再編成 151
5.3 「繁殖保護=増殖」とサケのムラ 160

第6章 獲る――沿岸から遠洋へ 166

6.1 獲る漁業の再生と資源をつくる増殖の重点化 167
6.2 獲る漁業と宮古湾 183

第7章 獲るためにつくる――戦後のサケをつくる方法と制度 202

7.1 政策交渉の道具としての増殖 203
7.2 つくる制度――科学と数 214
7.3 数のためのサケをつくる――増殖技術の探求 226
7.4 サケをつくる技術とモノ化の進展 235
7.5 数をつくるシナリオの拡充――二〇〇海里時代の到来 250
7.6 駆動する増殖レジーム――カワザケからギンケへ 264
7.7 「わたしたちのモノ」化したサケ 267

第8章 沿岸を「つくりそだてる」――栽培漁業と増殖 278

8.1 沿岸の歪みと「つくる」シナリオの必要性 280
8.2 栽培漁業に含まれる二つの思想 292
8.3 沿岸における増殖体制の確立 297

第9章 もう一つの戦後――土地にサケが根づくということ 301

9.1 戦後の津軽石とサケ――在地性の再編成 302
9.2 サケは「わたしたちのもの」 320

第10章 離れゆく――間(あわい)からの退出 324

10.1 ある津軽石の冬の朝から 326
10.2 岩手県の増殖レジーム受容 331
10.3 増殖レジームの受容とローカル化 337
10.4 去りゆくカワザケ 356

第11章 増殖から再生へ――生を分有する責任 381

11.1 何が起こってきたのか――食卓の上の野生化と家魚化 384
11.2 増殖レジームを再考する 386
11.3 増殖をサケから再考する――カワザケの再生 402
11.4 間(あわい)に身を置くサケ 412
11.5 想像から縁を再び結び直す 421


おわりに 439


参考文献 447
索引 [i-iv]

『大学改革の迷走』目次

佐藤郁哉
(2019年11月10日刊行,筑摩書房ちくま新書・1451],東京, 478 pp., 本体価格1,200円, ISBN:978-4-480-07263-4版元ページ

この本もまた500ページもあって…….大学問題の追及には厚くて重い本が必要か.


【目次】
まえがき 11

序章 大学解体から大学改革の解体へ 17
第1章 Syllabusとシラバスのあいだ —— 和風シラバスの呪縛 33
第2章 PDCAとPdCaのあいだ —— 和製マネジメント・サイクルの幻想 87
第3章 学校は会社じゃないんだよ! —— 残念な破滅的誤解から創造的誤解へ 157
第4章 面従腹背と過剰同調の大学現場 —— 実質化と形骸化のミスマネジメント・サイクル 213
第5章 失敗と失政から何を学ぶべきか? —— 大学院拡充政策の破綻と「無責任の体系」 269
第6章 英雄・悪漢・馬鹿 —— 改革劇のドラマツルギー(作劇術)を越えて 345
第7章 エビデンスエビデンスエビデンス… —— 「大人の事情」を越えて 389

あとがき 456
注 464
参考・引用文献 478

『シラバス論:大学の時代と時間、あるいは〈知識〉の死と再生について』目次

芦田宏直
(2019年12月15日刊行,晶文社,東京, 555 pp., 本体価格2,700円, ISBN:978-4-7949-7162-3版元ページ

大学の「シラバス」の話題だけで550ページも書けるなんて……


【目次】
まえがきにかえて —— シラバス論が書かれなければならなかった四つの動機について 19
第1章 一九九一年「大綱化」以降のシラバス 45
第2章 「概念概要」型シラバスと「時間」型シラバスと 79
第3章 コマシラバスによるカリキュラムの構築 133
第4章 「コマシラバス」という言葉と一〇年後のシラバス論 179
第5章 終わりにかえて —— 新しい人材像とシラバスとカリキュラムと 253

附論1 大学入試改革と人物評価主義について 309
附論2 学校教育における〈キャリア教育〉とは何か —— 芦田宏直×本間正人トークセッション 334

あとがきにかえて —— 往相・還相のコマシラバスについて 393

参考・参照文献表 417
人名索引 [454-430]
欧語索引 [458-455]
索引(50音順) [555-459]