2005-04-01から1ヶ月間の記事一覧

『ブリューゲルの諺の世界:民衆文化を語る』

森洋子 (1992年1月20日刊行,白凰社,ISBN:4826200706) ピーテル・ブリューゲルの寓意画〈ネーデルラントの諺(De Spreekwoorden)〉の解説書である本書を手に取る.〈小斧を探す(Hij zoekt het bijltje)〉のはもう止めようね>ぼく(多汗).

『Visual Explanations: Images and Quantities, Evidence and Narrative』

Edward R. Tufte (1997年,Graphics Press,ISBN:0961392126) 本書の「ロックンロールの系統樹」(pp. 90-91)を眺めつつ,普遍図的言語としての“ツリー”について考える.しかし,これは知識の「要約」としての樹状図というよりは,ばらけそうな断片を「束…

『“ダーウィン革命”特集』

Journal of the History of Biology ,Vol. 38, no. 1(March 2005) “ダーウィン革命”といえば当然 Michael Ruse がゲスト編集者として登場することになる.もちろん,P. J. Bowler は“悪代官”ね.

『ヒトはなぜするのか』

ナイルズ・エルドリッジ (2005年3月11日刊行,講談社インターナショナル,ISBN:4770027907 →紹介ページ) この著者がほんの25年前にはクラディストの先頭を走っていたとはねえ.まったく面影ないなあ.「ウルトラ・ダーウィニスト」という言葉は彼によって…

『The R. A. Fisher Digital Archive』

URL: http://www.library.adelaide.edu.au/digitised/fisher/ アドレード大学で公開されている統計学者・進化学者ロナルド・A・フィッシャー(1890-1962)の電子アーカイブ.フィッシャーの主要著作と論文はここから pdf でダウンロードできる.1971〜74年に…

『温暖化の〈発見〉とは何か』

スペンサー・E・ワート (2005年3月15日刊行,みすず書房,ISBN:4622071347) 【書評】※Copyright 2005 by MINAKA Nobuhiro. All rights reserved 最初はよく知らない科学史的エピソードに彩られたジミな出だしだったが,中盤になっていきなり“地球環境モデ…

『鹿野忠雄:台湾に魅せられたナチュラリスト』

山崎柄根 (1992年2月20日刊行,平凡社,ISBN:458237381X) 新刊で出てすぐ買ったにもかかわらず,10年以上も通読していなかった(つまみ読みしていただけ).

『被遺忘的日籍臺灣動物學者』

呉永華 (1995年刊行,晨星,ISBN:9575835018) ※→参考サイト いまの日本よりも,臺灣の方が再評価の気運が高まっているということですかね.

『被遺忘的日籍臺灣植物學者』

呉永華 (1997年6月30日刊行,晨星,ISBN:9575835700) ※→参考サイト1|参考サイト2

『山と雲と蕃人と:台湾高山紀行』

鹿野忠雄 (2002年2月22日,文遊社,ISBN:4892570370) 1941年の初版本の復刻と合わせて,中国語版(台湾)からの脚注と解説を載せ,さらに関係者の記事を含む.『明治の冒険科学者たち:新天地・台湾にかけた夢』(2005年3月20日刊行,新潮新書108,ISBN:41…

『聚珍録』

府川充男(編) (全3巻,2005年2月23日刊行,三省堂,ISBN:4385362327) これは「深み」だ,「底なし沼」だ,「セイレーン」だ.計3,000ページを越える和文タイポグラフィーの図譜.ごめんなさい,もう近寄りませんから,後ろ髪を引かないでね.ひぇ〜.→…

『Biostatistical Analysis (Fourth Edition)』

J. H. Zar (1999年,Prentice Hall,ISBN:013081542X) はじめの2章を読む.とても厚いが,統計学のいい入門テキストみたい.第1章のヒストグラムの説明文の中に,ダレル・ハフの『How to Lie with Statistics』(1954年)が引用されている.なつかしい.…

『秀英体研究』

片塩二郎 (2004年12月12日刊行,トランスアート,ISBN:なし) 届いたばかりの『季刊・本とコンピュータ[第II期第15号・2005年春号]』(2005年3月10日刊行,トランスアート,ISBN:4887521936)から得た情報.736ページ!(食指を伸ばすべからず>ぼく)→紹…

『日経サイエンス2000→2004:DVD-ROM版記事データベース』

(2005年4月25日刊行,日経サイエンス社,ISBN:453252301X) 過去5年間の誌面6600ページをpdf化したものとのこと.

『中尾佐助著作集第IV巻・景観と花文化』

(2005年5月25日刊行.北海道大学図書刊行会,ISBN:4832928716) 750ページを越す分量.生前書きまくったということか.この調子であと3巻が続いたら本棚のスペースをとるにちがいない.→版元サイト 【目次】 口絵 中尾佐助が好んだ景観/中尾佐助が愛でた花…

『金尾文淵堂をめぐる人びと』

石塚純一 (2005年2月28日刊行,新宿書房,ISBN:488008333X) ゴールデンウィークのお愉しみ本ということで.

『病が語る日本史』

酒井シズ (2002年5月20日刊行,講談社,ISBN:4062105667) 立川昭二の本と同じカテゴリー.疾病史の本は気になる.

『人間はどこまで耐えられるのか』

フランセス・アッシュクロフト (2002年5月30日刊行,河出書房新社,ISBN:4309251609) どこまでも「耐えられる」ようにみえて,あっさり「壊れる」こともある.

『風景と記憶』

サイモン・シャーマ (2005年2月28日刊行,河出書房新社,ISBN:4309255167) 今年の2月にすでに新刊で出ていたとは.近刊予告だけ見ていたが,昨日,くまざわ書店で現物を初めて見てしまった.ほぼ800ページ.実に登攀意欲をそそりますなあ.定価9,500円!(…

『日本進化思想史(2):人間を探し求めた人々の記録』

横山利明 (2005年5月近刊,新水社,ISBN:488385048X) 「横山利明」&「新水社」というペアですでに何冊も進化本が出ているが,どれもリアル書店では実物をほとんど見かけないし,いつのまにか品切れになっているタイトルがある.せっかくの進化本なのだか…

『日本進化思想史(1):明治時代の進化思想』

横山利明 (2005年4月刊行,新水社,ISBN:4883850765)

『明治の冒険科学者たち:新天地・台湾にかけた夢』

柳本通彦 (2005年3月20日刊行,新潮新書108,ISBN:4106101084) 【書評】※Copyright 2005 by MINAKA Nobuhiro. All rights reserved 夢の島フォルモーサ 冒頭で著者は言う: 新領土獲得に日本人は歴史上初めて「国民的」高揚を経験する.日本中を台湾ブーム…

『Style, Function, Transmission: Evolutionary Archaeological Perspectives』

Michael J. O'Brien and R. Lee Lyman (eds.) (2003年,The University of Utah Press,ISBN:0874807484 [paperback] / ISBN:0874807476 [hardcover]) 【目次】 Preface and Acknowledgements viiStyle, Function, Transmission: An Introduction 1 [Micha…

『Cladistics and Archaeology』

Michael J. O'Brien and R. Lee Lyman (2003年,The University of Utah Press,ISBN:0874807751) いま系統学的考古学の講義用「教科書」として使っている本.→〈系統学的考古学 ? 考古学データに基づく遺物の系統推定論〉 生物体系学の分岐学について少し…

『W. C. McKern and the Midwestern Taxonomic Method』

R. Lee Lyman, W. C. McKern , Michael J. O'Brien (2003年,University of Alabama Press,ISBN:0817312218 [hardcover] / ISBN:0817312226 [paperback]) 未知の研究の世界が広がってるなあ.

『Archaeology as a Process : Processualism and Its Progeny』

Michael J. O’Brien, R. Lee Lyman, and Michael Brian Schiffer (2005年3月31日刊行,The University of Utah Press,ISBN:0874808170) →出版社サイト 1月7日にも紹介したが,このところ系統学的考古学の新刊が相次いでいる.それもほぼ同じサークルの研…

『ブダペストの古本屋』

徳永康元 (1982年4月刊行,恒文社,ISBN:4-7704-0486-7) 黒田龍之助−千野栄一というスラヴ言語学者-エッセイストの〈スラヴ脈〉をたどれば,当然その先には「徳永康元」という“祖先”がいる.ここ数日,黒田本をつっついたおかげかどうか,長らく探していた…

『その他の外国語:役に立たない語学のはなし』

黒田龍之助 (2005年3月20日刊行,現代書館,ISBN:4768468926) 【書評】 ※Copyright 2005 by MINAKA Nobuhiro. All rights reserved ◆この本,お薦めです◆ ロシア語を含むスラブ語族の専門家である著者は,長期の外国生活の経験はまったくないという.さら…

『今西錦司フィールドノート:採集日記 ― 加茂川1935』

今西錦司[石田英實編] (2002年12月1日刊行,京都大学学術出版会,京都,8 color plates + x + 164 pp., ISBN:4876986037 → 版元ページ) 【書評】※Copyright 2002, 2014 by MINAKA Nobuhiro. All rights reserved これぞまさしく〈蜻蛉日記〉だ! どんな…

『今西錦司デジタル・アーカイヴ(The Kinji Imanishi Digital Archive)』

Pamela J. Asquith(Project Supervisor) (2004年〜) →URL:〈http://tomcat.sunsite.ualberta.ca/Imanishi/〉 今西錦司の手稿やノートブック類をデジタル化したアーカイヴ.1920年代から始まるこれらの資料集は,単に今西だけでなく,同時代の研究者コミ…