2005-07-01から1ヶ月間の記事一覧

『風景と記憶』

サイモン・シャーマ (2005年2月28日刊行,河出書房新社,ISBN:4309255167) 上野公園の国立西洋美術館で〈ドレスデン国立美術館展:世界の鏡〉が開催されている(9月19日まで).サイモン・シャーマ『風景と記憶』(2005年2月28日刊行,河出書房新社,ISBN:…

『ゲーテと出版者:一つの書籍出版文化史』

ジークフリート・ウンゼルト (2005年7月28日刊行,法政大学出版局[叢書ウニベルシタス・822],ISBN:4588008226) 著者 Siegfried Unseld は,かの Suhrkamp 社の社主だった人.とてもおもしろそうなのだが,この値段……(_| ̄|○).※版元ページ.

『全日本食えば食える図鑑』

椎名誠 (2005年7月刊行,新潮社,ISBN:4103456175) 名著『全日本食えばわかる図鑑』(1985年3月刊行,小学館,ISBN:4093593019)の「続刊」が実に20年後に出るとは感慨深いなあ.

『DAIDO MORIYAMA BUENOS AIRES』

森山大道 (2005年7月4日刊行,講談社,ISBN:4062130203) 言葉もなく,ただ見るのみ —— “ブエノスアイレスのマリア”がそこかしこにいる.まだ行ったことのない国だからこそ,根拠のない先入観やらイメージを勝手に投影しながら「読んで」しまうのかも.隣国…

『柳田國男の絵葉書:家族に当てた二七〇通』

田中正明(編) (2005年6月25日刊行,晶文社,ISBN:4794966547) これまで未発表の家族宛絵葉書をカラー図版(全部ではない)で出版したもの.文章よりは,つい絵柄の方に目がいってしまう.国内外からの家族に届いた古い絵葉書には“絵”になる構図(風物・…

『飛行蜘蛛』

錦三郎 (2005年6月25日刊行, 笠間書院, ISBN:4305702800). ※→目次 読了.梶井基次郎の作品に gossamer が出てくる,サイデンステッカー訳の『かげろう日記』のタイトルは『The Gossamer Years』だそうな.“陽炎”とは gossamer ではないかという説がある…

『The Evolution of Cultural Diversity: A Phylogenetic Approach』

Ruth Mace, Clare J. Holden, and Stephen Shennan (eds.) (2005年,UCL Press, London, x+291 pp., ISBN:1844720659) 【目次】Preface (Ruth Mace) vAbout the contributors vii 1. Introduction: A phylogenetic Approach to the Evolution of Cultural …

『風景と記憶』

サイモン・シャーマ[高山宏・栂正行訳] (2005年2月28日刊行,河出書房新社,ISBN:4309255167) 【目次】 序論 11第1部 森プロローグ−−迂回 331章 リトアニアのバイソンの地にて 49 1. ビャウォヴィエジャの高貴なる野獣 51 2. 最後の略奪 68 3. 死,不死 …

『Phylogenetics』

Charles Semple and Mike Steel (2003年2月刊行,Oxford University Press[Oxford Lecture Series in Mathematics and Its Applications: 24], Oxford, xiv+239 pp., ISBN:0198509421 [hbk] → 目次|版元ページ) 第8章「Markov models on trees」(pp. 1…

『本,そして人』

神谷美恵子 (2005年7月7日刊行,みすず書房,ISBN:4622081857) 第IV部を読了.80ページほど.マルクス・アウレリウスとヴァージニア・ウルフが暑さに喘ぐ…….最後の第V部は,書評・書簡・読書日記など.巻末の60ページに及ぶ中井久夫の論考「神谷美恵子さ…

『飛行蜘蛛』

錦三郎 (2005年6月25日刊行, 笠間書院, ISBN:4305702800). 最初の60ページほどを読む.蜘蛛が糸を吐いて飛翔する“雪迎え(gossamer)”のその瞬間に遭遇するまでの苦労が縷々綴られている.ファーブルのような根気強い観察が印象的.井上靖の『しろばん…

『夜は暗くてはいけないか』

乾正雄 (1998年05月25日刊行,朝日選書600,ISBN:4022597003) 【書評】※Copyright 2001 by MINAKA Nobuhiro. All rights reserved◆暗くあることの価値を再認識させてくれる本◆副題にもあるように,本書は照明という観点から見た「暗さ」の文化を論じた珍し…

『De brieven van Vincent van Gogh (4 delen)』

Vincent van Gogh(Han van Crimpen & Monique Berends-Albert 編) (1990年刊行,SDU Uitgeverij, 's-Gravenhage, ISBN:9012064414) 【目次】Deel 1 -----Verantwoording xi Vincent Willen van Goch: biografisch overzicht xviiInleiding Jo van Goch-…

『Brieven van aan zijn broeder (tweede druk)』delen I en II (deel III ontbrekend)

Vincent van Gogh (1924年刊行,Maatchappij voor Goede & Goedkoope Lectuur, Amsterdam,ISBNなし) Deel I [1872-1882]: lxiv+564 pp. / Deel II [1882-1886]: 646 pp. Deel III は古書として購入したときにすでに欠けていた.本書簡集は,1914年に出版…

『Usos del documento y cambios sociales en la historia de Bolivia』

Clara López Beltrán and Akira Saito (eds.) (2005年7月15日刊行,国立民族学博物館,ISBN:4901906321) 叢書〈Senri Ethnological Studies〉の第68巻.『ボリビア史における社会変化とドキュメントの利用』.16世紀のスペイン語古文書とかいろいろ.中村…

『トリック・アイズ グラフィックス』

北岡明佳 (2005年7月近刊,カンゼン,ISBN不明) 数々の錯視パターン作品で有名な北岡明佳さん(→〈北岡明佳の錯視のページ〉)が今月末に出す予定の錯視本の新刊.動かないはずのものが動き,見えないはずのものが見えてしまうという「錯視」をうまく使っ…

「科学者によるウェブサイト運営」

岡本真 〈ARG〉の岡本真さんが本を執筆中だそうだ(7月14日付・編集日誌/7月20日再録).ウェブサイトによる研究者の情報発信に関する本とのこと.コメントを送った.

『日本の狩猟採集文化』

池谷和信・長谷川政美(編) (2005年7月近刊,世界思想社,ISBN:4790711285) 【目次】 序 章 日本の狩猟採集文化の生態史[池谷和信・長谷川政美] 第1部 縄文の狩猟採集文化 第1章 DNAからみた日本人の成り立ち[田嶋 敦・宝来 聰] 第2章 縄文人の…

『著作から見たジェームズ・D・ワトソン:人間性と名著誕生秘話』

エロル・C・フリードバーグ (2005年8月刊行予定,丸善,ISBN:462107606X) “二重螺旋”の史的評価のための本か?

『本,そして人』

神谷美恵子 (2005年7月7日刊行,みすず書房,ISBN:4622081857) 第II部〜第III部まで歩き読み.80ページほど.第II部のうち,著者が赴任した長島愛生園にからむ話はおもしろい.小伝を集めた第III部はイマイチ波長が合わず,概して伝記的記事は当たり外れが…

『國文學(50巻8号)』

(2005年8月10日刊行,學燈社,ISSN:0452-3016) 計150ページ余りの特集〈南方熊楠 — ナチュラル・ヒストリーの文体〉.「等身大の熊楠」像を目指しているとのこと.いくつかの記事を拾い,寝読みする.

『風景と記憶』

サイモン・シャーマ (2005年2月28日刊行,河出書房新社,ISBN:4309255167) 第2部「水」を読了.160ページほど.第5章「意識の流れ」は,水を操る人々のエピソード.屋敷の中に大掛かりな「水流」を敷設することのもつ意味.“知の泉”と“始原水”との関わり.…

『Archaeology as a Process: Processualism and Its Progeny』

Michael J. O'Brien, R. Lee Lyman, and Michael Brian Schiffer (2005年,The University of Utah Press,Salt Lake City, x+350 pp., ISBN:0874808170) 第1章「The “Old” Archaeology」(pp. 8-35)をやっと読了.伝統的な〈文化史考古学〉から,1960年…

『ホーリズムと進化』

J. C. スマッツ[石川光男・片岡洋二・高橋史朗訳] (2005年7月刊行,玉川大学出版部,東京, 本体価格5,700円, ISBN:4472403161 → 版元ページ) 21世紀になって“スマッツ全体論”の本が訳出されるとは意外や意外.これはすごいです.買って読む意欲はさらさ…

『素数ゼミの謎』

[文]吉村仁/[絵]石森愛彦 (2005年7月15日刊行,文藝春秋,ISBN:4163672303) カラーイラストがふんだんにあしらわれた,とてもいい造りの本です.大人から子供まで楽しめる新刊ではないかと思います. 【目次】 1章:アメリカの奇妙なセミ 不思議な生…

『本,そして人』

神谷美恵子 (2005年7月7日刊行,みすず書房,ISBN:4622081857) 第I部を読了.100ページほど.「ミッシェル・フーコーとの出会い」(pp. 42-53)が印象に残った.神谷が訳したフーコー『臨床医学の誕生』(1986年,みすず書房,ISBN:4622022176)について,…

『チョウの生物学』

本田計一・加藤義臣(編) (2005年8月近刊予定,東京大学出版会,ISBN不明) 数年かけてやっと出版にこぎつけたか.

『化石はタイム・マシーン:恐竜と古生物をもとめて』

マイケル・ノヴァチェック (2005年7月刊行,青土社,ISBN:4791761952) 訳者はいつもの通り瀬戸口烈司・瀬戸口美恵子のペア.原書は Michael Novacek 『Time Traveler: In search of Dinosaurs and Ancient Mammals from Montana to Mongolia』(2002年刊行…

『素数ゼミの謎』

吉村仁 (2005年7月15日刊行,文藝春秋,ISBN:4163672303) 「素数」周期で大発生するアメリカのセミの進化.

『ジャンヌを旅する』

三木宮彦 (2004年4月10日刊行,未知谷,ISBN:4896420985) 買ったままずっと放置していた本をふと思い立って手に取る.ジャンヌ・ダルクの足跡をフランス各地に追い求める旅路.とんでもない田舎にも入り込む.ところどころ文体が崩れていたりしますが,と…