2011-05-01から1ヶ月間の記事一覧

『増補・民族という虚構』

小坂井敏晶 (2011年5月10日刊行,筑摩書房[ちくま学芸文庫],東京,362 pp., ISBN:9784480093554 → 版元ページ|初版書評) 【書評】※Copyright 2011 by MINAKA Nobuhiro. All rights reserved 「民族」の時空的な同一性と変化性の観念 本論についてはす…

『旨い定食 途中下車』

今柊二 (2011年5月20日刊行,光文社[光文社新書520],東京,238 pp., ISBN:9784334036232 → 版元ページ) 【目次】 まえがき —— 「生活鉄道」に乗って 3 第1章 東急東横線の旅 —— 変化の激しいオシャレ電車(半分廃線・廃駅紀行) 17 第2章 東急大井町線…

『蕎麦の事典』

新島繁 (2011年5月刊行,講談社[講談社学術文庫],東京,ISBN:9784062920506 → 版元ページ) 実にグッドタイミングな新刊.先日,千駄木の往来堂書店の平台に並んでいた.

『Proceedings of Tools for Identifying Biodiversity: Progress and Problems, Paris, September 20-22, 2010』

P. L. Nimis and R. V. Lebbe (eds.) (2010年刊行,Edizioni Università di Trieste, Trieste, xiv+455 pp., ISBN:9788823032950 → 公開サイト) 昨年パリの国立自然史博物館で開催された生物多様性情報学会議の議事録.ウェブ版の公開とともにpdf版(→サイ…

『草森紳一がいた。友人と仕事仲間たちによる回想集』

(2010年12月24日刊行,草森紳一回想集を作る会,東京,526 pp., 本体価格4,125円,ISBNなし) 昨年暮れに出版された本書の現物を千駄木の往来堂書店の平積み台で手にとった.書店流通ルートに乗る「正規」の本ではない私家版で委託販売とのこと.しかも1000…

『Darwins Pictures: Views of Evolutionary Theory, 1837-1874』

Julia Voss[Lori Lantz訳] (2010年刊行,Yale University Press, New Haven, ISBN:9780300141740 [hbk] → 版元ページ) ドイツ語から英訳されていたとはぜんぜん知らなかった.原書は:Julia Voss『Darwins Bilder : Ansichten der Evolutionstheorie 183…

『増補・民族という虚構』

小坂井敏晶 (2011年5月10日刊行,筑摩書房[ちくま学芸文庫],東京,362 pp., ISBN:9784480093554 → 版元ページ) 「補考 虚構論」(pp. 295-331)が追加されている.著者とはうまく予定が合えば今年の夏にはじめてお会いすることになる.初版:小坂井敏晶…

『読書のすすめ・第15集』

岩波文庫編集部(編) (2011年5月19日刊行,岩波書店[岩波文庫],東京,非売品,89 pp.) 岩波の『読書のすすめ』は,ときどきリアル書店の店頭で無料配布されている.見かけたときは必ずもらうようにしているのだが,ISBNがついていないこともあり,ネッ…

『Ecological Models and Data in R』

Benjamin M. Bolker (2008年刊行,Princeton University Press, Princeton, ISBN:9780691125220 → 版元ページ|著者サイト) 著者サイトに正誤表・Rスクリプト・草稿ファイルが公開されている.

『内臓の発見:西洋美術における身体とイメージ』

小池寿子 (2011年5月16日刊行,筑摩書房[筑摩選書],東京,ISBN:9784480015082 → 版元ページ) 解剖学と美術の交わるところ. 第1章 不信の手 第2章 剥皮人体 第3章 愚者の石の切除 第4章 子宮の夢想 第5章 目という神話 第6章 内臓 —— 人体のモノ…

『移行化石の発見』

ブライアン・スウィーテク[野中香方子訳] (2011年4月10日刊行,文藝春秋,東京,428+ xvii pp.,本体価格2,095円,ISBN:9784163739700 → 版元ページ) 【目次】 序章 「ザ・リンク」はリンクではなかった 9 第1章 化石と聖書 35 第2章 ダーウィンが提示で…

『植物生態美観〔新版〕』

三好學 (2011年4月,富山房インターナショナル,東京,ISBN:9784905194095 → 版元ページ) 「植物生態学」という訳語を初めて導入した本らしい.原書は1902年,同じく冨山房から.

『古書の来歴』

ジェラルディン・ブルックス[森嶋マリ訳] (2010年1月20日刊行,武田ランダムハウスジャパン,東京,519 pp., ISBN:9784270005620 → 版元ページ) 本書の主役として時代と国を超えて活躍する写本『サラエボ・ハガダー(Sarajevo Haggadah)』は実物を見て…

『Evolution: Education and Outreach』

Springer-Verlag から発行されている雑誌『Evolution: Education and Outreach』の編集長が Niles Eldredge だとは知らなかった.系統樹リテラシーに関する論考:T. Ryan Gregory 2008. Understanding evolutionary trees. Evolution: Education and Outreac…

「戦時期における岩波文庫の受容 : 古典と教養の接合をめぐって」

堀口剛 マス・コミュニケーション研究, (72): 40-57 (2008) → CiNii [pdf: open access] ざっと読んだのだが,ドイツのレクラム文庫との比較はなされていないようだ.岩波文庫はレクラム文庫をモデルとして創刊されたとどこかで聞いた記憶があるのだが.Cf: …

『The Timetree of Life』

S. Blair Hedges and Sudhir Kumar (eds.) (2009年刊行,Oxford University Press, New York, xxi+551 pp., ISBN:9780199535033 → 版元ページ) あらら,本書の全コンテンツは「個人用・教育用」の使用にかぎり無料で〈TimeTree〉サイトから公開されていた…

『江戸の紀行文:泰平の世の旅人たち』

板坂耀子 (2011年1月25日刊行,中央公論新社[中公新書2093],東京,xiv+307 pp., ISBN:9784121020932 → 目次|版元ページ) 江戸時代の紀行文全体の“頻度分布”を見渡すと,芭蕉の『奥の細道』なんぞとんでもない“外れ値”であって,文体や内容の“期待値”は…

『Causality: Models, Reasoning, and Inference, Second Edition』

Judea Pearl (2009年刊行,Cambridge University Press, Cambridge, xx+464 pp., ISBN:9780521895606 [hbk] → 版元ページ|著者ページ) ※2000年に出版された初版の翻訳:Judea Pearl[黒木学訳]『統計的因果推論:モデル・推論・推測』(2009年2月刊行,…

『議論の技法:トゥールミンモデルの原点 』

スティーヴン・トゥールミン[戸田山和久・福澤一吉訳] (2011年5月新刊,東京図書, ISBN:9784489020940) ちょい気になるのでメモクリップ.東京図書は新刊アナウンスがいつも遅いので困る.

『古書の来歴』

ジェラルディン・ブルックス[森嶋マリ訳] (2010年1月20日刊行,武田ランダムハウスジャパン,東京,519 pp., ISBN:9784270005620 → 版元ページ). 実在する五百年前のユダヤ教写本『サラエボ・ハガダー(Sarajevo Haggadah)』をめぐる物語.基本線とし…

『歴史家と母たち:カルロ・ギンズブルグ論』

上村忠男 (1994年1月25日刊行,未來社[ポイエーシス叢書:22],東京,250 pp., ISBN:4624932226 → 版元ページ) 【目次】 まえがき 7 歴史家と母たち —— 『夜の歴史』を読む 17 1 エピグラフの意味するもの 17 2 陰謀 —— ある事件史の試み 29 3 ヴィト…

『歴史家と母たち:カルロ・ギンズブルグ論』

上村忠男 (1994年1月25日刊行,未來社[ポイエーシス叢書:22],東京,250 pp., ISBN:4624932226 → 目次|版元ページ) 久しぶりに天久保にある〈学園都市古書センター〉に立ち寄った.かつてこのエリアには数軒の古書店が集まって,小さいながらも「古書…

『クモ・ダニ・サソリのなかま』

ケン・プレストン-マファム[青木淳一監訳/小野展嗣 ・藤巻玲路訳] (2011年4月20日刊行,朝倉書店[シリーズ・知られざる動物の世界:7],東京,iv+118 pp., ISBN:9784254177671 → 版元ページ) 全編にわたり迫力あるカラー写真がふだんはなじみのない生…

『Encyclopedia of Distances』

Michel-Marie Deza and Elena Deza (2009年刊行,Springer-Verlag, Berlin, xiv+590 pp., ISBN:9783642002335 → 版元ページ) ときどき参照していた旧版:Michel-Marie Deza and Elena Deza『Dictionary of Distances』(2006年10月刊行,Elsevier,Amsterd…

『大江戸神仙伝』

石川英輔 (1979年刊行,講談社,東京/1992年2月20日復刻刊行,評論社,東京,423 pp., ISBN:4566052583) 最近,テレビで頻繁にTBS日曜劇場〈Jin — 仁 —〉の予告編を見るたびにこの本を連想する.三十年以上も前の小説だがとても印象に残っている.その後…

『The Timetree of Life』

S. Blair Hedges and Sudhir Kumar (eds.) (2009年刊行,Oxford University Press, New York, xxi+551 pp., ISBN:9780199535033 → 版元ページ) 元論文は:S. B. Hedges, J. Dudley & S. Kumar (2006) TimeTree: A public knowledge-base of divergence tim…

『進々堂世界一周:追憶のカシュガル』

島田荘司 (2011年4月28日刊行,新潮社,東京,ISBN:9784103252320 → 版元ページ) 小説の内容はともかく「進々堂」という場所に惹かれる.少なくとも,カバージャケットの絵のような洒落た喫茶店で「ない」ことは確かだ.参照 →「島田荘司のデジカメ日誌・…

『[カラー版]スペイン・ロマネスクへの旅』

池田健二 (2011年3月25日刊行,中央公論新社[中公新書2102],221 pp.,本体価格1,000円,ISBN:9784121021021 → 版元ページ) 読了.寝読みにぴったりのカラー新書.九世紀建立の教会が壊れることもなくそのまま残っているとは,さすが地震がない国だと変…

『ニッポンの書評』

豊崎由美 (2011年4月20日刊行,光文社[光文社新書515],東京,230 pp., ISBN:9784334036195 → 書評|版元ページ) 【目次】 第1講 大八車(小説)を押すことが書評家の役目 7 第2講 粗筋紹介も立派な書評 17 第3講 書評の「読み物」としての面白さ 27 第4…

『ニッポンの書評』

豊崎由美 (2011年4月20日刊行,光文社[光文社新書515],東京,230 pp., ISBN:978-4-334-03619-5 → 目次|版元ページ) 【書評】※Copyright 2011 by MINAKA Nobuhiro. All rights reserved 書評ワールドの多様性とその保全について連休中の寝読み本の一冊…