2014-06-01から1ヶ月間の記事一覧

『全国昆虫類地方名検索辞典(北日本編/南日本編)』

白井祥平・太平洋資源開発研究所(編) (2005年5月刊行,生物情報社,千葉,本体価格47,500円 → 版元ページ|太平洋資源開発研究所トップページ) 昆虫方言名の辞典があることを教えてもらった.一冊目の本書は全2巻合わせて1500ページ超という大著.100部…

『系統樹曼荼羅:チェイン・ツリー・ネットワーク』

三中信宏(文)・杉山久仁彦(図版) (2012年11月16日第一刷刊行/2014年3月7日第二刷刊行,NTT出版,東京,255 pp., 本体価格2,800円,ISBN:9784757142633 [hbk] → コンパニオンサイト|版元ページ|集音録)つい先日から始まった「第10回竹尾賞」展の〈デ…

『欧文書体百花事典(普及版)』

組版工学研究会(編) (2013年5月23日刊行,朗文堂,東京,本体価格8,800円,ISBN:9784947613875 → 版元ページ) 一年前に出ていたことをいま知った.10年前に出た元本:組版工学研究会(編)『欧文書体百花事典』(2003年7月7日刊行,郎文堂,東京,本体価…

〈Classification Society Library〉

→ http://brclasssoc.org.uk/books/index.html 英国分類学会(the British Classification Society)の電子図書館〈Classification Society Library〉から数量分類学とクラスター分析の歴史的書籍が電子化公開.所収されているいくつかを挙げると: R. R. So…

〈科学出版の未来〉

→ http://www.natureasia.com/ja-jp/nature/specials/contents/scipublishing/ Nature 科学出版特集:The Future of Publishing 28 March 2013 が抜粋翻訳されていたことを知った.元特集の10記事の中から,「ニセの論文誌にだまされるな!」「科学出版の本…

「Phylogenetic symbols, past and present (Being an apology for genealogical trees)」

Herman J. Lam Acta Biotheoretica, Series A, 2(3): 153-194, 1936 Owl Pen Books, Greenwich, NY から着便.系統樹図像学の古典的論文.表紙にサインされた署名を読むと,この別刷りは1938年に著者 H. J. Lam から植物学者 Andrew J. Willmott に送られた…

『クラゲ 世にも美しい浮遊生活:発光や若返りの不思議』

村上龍男・下村脩 (2014年5月29日刊行,PHP研究所[PHP新書928],東京,201+IV pp., ISBN:9784569818849 → 版元ページ)どのカラー写真もくっきり撮れていてすばらしい.なかでもハナガサクラゲが美麗すぎる.その毒は格別らしいが.なんとなくゆる目の対…

〈「学者・専門家」から「職業翻訳者」への出版翻訳の主体の移行について〉

→ http://togetter.com/li/683806 ワタクシのツイートをまとめていただきどーもどーもです.誤訳・悪訳・欠陥翻訳と読者に誹られないための苦労は翻訳者だけが知っている.翻訳書の「でき」のよしあしについては,各人それぞれ甘かったり苦かったりする読書…

〈翻訳通信・ネット版〉

→ http://www.honyaku-tsushin.net/ 先年亡くなった翻訳家・山岡洋一さんが発行していた『翻訳通信』のウェブ版.職業翻訳の立場からみた「翻訳」についてのエッセイが満載.つい読み込んでしまう.〈翻訳とは何か〉というコーナーの「新世代の翻訳家に期待…

『ねずみに支配された島』

ウィリアム・ソウルゼンバーグ[野中香方子訳] (2014年6月15日刊行,文藝春秋社,東京,カラー口絵 iv + 302 pp., 本体価格1,800円,ISBN:9784163900810 → 目次|版元ページ) 【書評】※Copyright 2014 by MINAKA Nobuhiro. All rights reserved自ら蒔いた…

『読書礼讃』

アルベルト・マングェル[野中邦子訳] (2014年6月10日刊行,白水社,東京,430+14 pp., 本体価格3,800円, ISBN:9784560083574 → 版元ページ) 【目次】 はしがき 9 I 私は誰? 13 II 巨匠に学ぶ 75 III 覚え書 121 IV 言葉遊び 173 V 理想の読者 223 VI …

「数式による汚染と除染」

Tim W. Fawcett and Andrew D. Higginson | Heavy use of equations impedes communication among biologists | 25 June 2012 doi: 10.1073/pnas.1205259109.生態学・進化学の分野では,論文の「数式密度」が高いと引用されにくくなるという主張.論文執筆…

「蒐書は流転する」

ひとりの研究者が蒐集した書籍・雑誌・論文は,退職引退したりあるいは逝去したあとは,潔く古書業界に流してしまうのが最善の選択肢ではないかと思う.在籍した大学や研究機関が個人蔵書を引き取って “未来永劫にわたって” 保管し続けてくれる可能性は現在…

『世界の夢の本屋さん3』

清水玲奈 (2013年11月21日刊行,エクスナレッジ,東京,216 pp., 本体価格3,800円,ISBN:9784767816821 → 版元ページ)清水玲奈・大原ケイ『世界の夢の本屋さん』(2011年7月2日刊行,エクスナレッジ,東京,215 pp., 本体価格3,800円,ISBN:9784767811475 …

『世界の夢の図書館』

(2014年1月15日刊行,エクスナレッジ,東京,224 pp., 本体価格3,800円,ISBN:9784767817248 → 版元ページ) 重厚クラシックからまばゆいモダンまで.眼福眼福.すばらしい.

『世界655種 鳥と卵と巣の大図鑑』

吉村卓三・鈴木まもる (2014年5月刊行,ブックマン社,東京,本体価格25,000円, ISBN:9784893088130 → 版元ページ)

『ねずみに支配された島』

ウィリアム・ソウルゼンバーグ[野中香方子訳] (2014年6月15日刊行,文藝春秋社,東京,カラー口絵 iv + 302 pp., 本体価格1,800円,ISBN:9784163900810 → 版元ページ) 侵入外来生物が島嶼生態系に及ぼす破滅的災害のルポルタージュ.本書では,島での侵…

『都市化とダニ:コンクリート建造物のコケに生息するササラダニ類』

青木淳一 (2000年2月刊行,東海大学出版会,秦野,ISBN:9784486015031 → 版元ページ) 【書評】※Copyright 2000, 2014 by MINAKA Nobuhiro. All rights reserved こんなところに、どうして生きているのか?! きわめて専門的な「都市建造物の生えるコケに生…

『ファイトテルマータ : 生物多様性を支える小さなすみ場所』

茂木幹義 (1999年12月刊行,海遊舎,東京,ISBN:4905930324) 【書評】※Copyright 2000, 2014 by MINAKA Nobuhiro. All rights reserved ミクロな水たまりに生きる驚異の生物たち 恥ずかしながら「ファイトテルマータ」−植物が保持する水たまり(p.14)−と…

『現代思想・2014年6月号』

(2014年6月1日刊行,青土社,東京,ISBN:9784791712816 → 版元ページ) 特集〈ポスト・ビッグデータと統計学の時代〉をいったいどうしていいのかわからないので,とりあえず同時着便の山本義隆『世界の見方の転換(全3冊)』(2014年3月20日刊行,みすず書…

『世界の見方の転換(全3冊)』

山本義隆 (2014年3月20日刊行,みすず書房,東京 → 版元ポータルサイト) 各巻の書誌情報は下記の通り: 山本義隆『世界の見方の転換 1: 天文学の復興と天地学の提唱』(2014年3月20日刊行,みすず書房,東京,xxxii+ 1-356 +41 pp., 本体価格3,400円,ISBN…

『Colin Patterson (1933 - 1998) : A Celebration of His Life』

Peter L. Forey, Brian G. Gardiner and Christopher John Humphries (eds.) (2000年刊行,The Linnean, Special Issue No. 2, The Linnean Society of London / Academic Press, London, 96 pp.)英国ランカスターの古書店〈Austwick Hall Books〉から届い…

「本を読み終えたら書評文を書きましょう」

ワタクシのオンライン書評記事を宣伝に使いたいとの申し出が出版社からあった.どーぞどーぞお使いください.販促のお役に立てれば幸いです.日本の書評文化の昔からの特徴だろうか,長めの書評記事を日本語で読む機会があまりない(新聞・雑誌の書評欄もそ…

「電子ジャーナル高騰 大学経営を圧迫 海外論文の閲覧困難 研究阻害も」

SankeiBiz(2014年6月2日)→ http://www.sankeibiz.jp/express/news/140602/exc1406020950002-n1.htm 「図書予算の中で電子ジャーナルの比率が増えた結果、紙の学術雑誌の購読を打ち切らなくてはならなくなった」.近い将来,経費的なカタストロフが襲来して…

『クラゲ 世にも美しい浮遊生活:発光や若返りの不思議』

村上龍男・下村脩 (2014年5月29日刊行,PHP研究所[PHP新書928],東京,201+IV pp., ISBN:9784569818849 → 版元ページ)対談はともかくとしてクラゲのゆらゆら写真をながめたい.

『日本語の考古学』

今野真二 (2014年4月18日刊行,岩波書店[岩波新書・新赤版1479],東京,viii+258 pp., ISBN:9784004314790 → 版元ページ)ずいぶん前に同じ著者による新書:今野真二『振仮名の歴史』(2009年7月22日刊行,集英社[集英社新書・0501F],222 pp.,本体価…

『実証分析入門:データから「因果関係」を読み解く作法』

森田果 (2014年6月刊行予定,日本評論社,東京,ISBN:9784535557932 → 版元ページ) 「重回帰分析:魔女の作り方」とか「仮説検定(1):お前はもう死んでいる」とか,ワタクシ的にはブラボーと言いたいセンス.「第16章 因果効果の推定:あんなのただの飾り…

『うっとりカレーパン』

水野仁輔 (2014年5月30日刊行,スペースシャワーネットワーク[SPACE SHOWER BOOKs],東京,ISBN:9784907435240 → 版元ページ) 先日,往来堂書店を探索したときはまだウォールに並んでいなかった.

『実在論と知識の自然化:自然種の一般理論とその応用』

植原亮 (2013年12月20日刊行,勁草書房,東京,vi+330+17 pp., 本体価格5,700円, ISBN:9784326102273 → 目次|版元ページ) 書評記事ふたつ.ひとつは:logical cypher scape「植原亮『実在論と知識の自然化』」(2014年5月30日).「一つの一貫した筆者の…

『ラインズ:線の文化史』

ティム・インゴルド[工藤晋訳] (2014年6月30日刊行,左右社,東京,267+viii pp., 本体価格2,750円, ISBN:978-4-86528-101-9 → 目次|版元ページ|原書目次) 【書評】※Copyright 2014 by MINAKA Nobuhiro. All rights reservedラインが結ぶラインの文化史…