『種の論理の辯證法』

田邊元

(1947年11月20日刊行,秋田屋[刊行責任者:哲學季刊刊行會],大阪,ISBNなし)



田邊元が戦前から戦後にかけて提唱した〈種の論理〉については,気に留めるともなくときどき目にしていた.しかし,現在ではよほどリキを入れて掘り返さないと,〈種の論理〉の知脈には到達できないようだ.ぼくが調べた範囲では,敗戦直後に出た上の本か,あるいは全集をひもとくしか手はなさそう.




【目次】
序 [1]
辯證法としての種の論理 1
辯證法の絶對媒介性:ヘーゲル批判 22
同一性論理の言語的構造 56
絶對の観想と行信:プロディノス並に西田哲学批判 76
個體の論理:アリストテレス批判 113
論理の實踐的構造の基盤としての種 143
實踐の宗教性159