『日本の哺乳類学・第1巻:小型哺乳類』

本川雅治(編)

(2008年5月1日刊行,東京大学出版会,viii+312 pp.,本体価格4,400円,ISBN:9784130642514版元ページ



本書は,全3巻のシリーズ〈日本の哺乳類学〉(監修:大泰司紀之・三浦慎悟)の1冊だ.目次を見ると,ネズミ・コウモリ・ヤマネ・リスなどの動物地理に関する論文が所収されている.本シリーズの他の2冊として:高槻成紀・山極寿一(編)『第2巻:中大型哺乳類・霊長類』と加藤秀弘(編)『第3巻:水生哺乳類』の刊行が予告されている.今年中にはきっと全巻が出揃うのだろう.




【目次】
刊行にあたって(大泰司紀之・三浦慎悟) i
序章 日本の小型哺乳類 —— 動物地理学の視点から(本川雅治) 1

第I部 進化

第1章 多様性と系統進化 —— モグラ類(篠原明男) 33
第2章 孤立個体群における種分化 —— ヤチネズミ類(岩佐真宏) 59
第3章 系統地理学と遺伝構造 —— トガリネズミ類(大舘智氏) 84
第4章 咀嚼筋進化の機能的意義 —— 齧歯類(佐藤和彦) 118

第II部 生活史と生態

第5章 飛翔の生活史と生態 —— オオコウモリ(船越公威) 147
第6章 温帯産洞穴性コウモリの生活史 —— キクガシラコウモリ(佐野 明) 173
第7章 小さなK戦略者の生態と生活史 —— ヤマネ(芝田史仁) 200
第8章 森林に依存する生活史 —— ニホンリス(田村典子) 223

第III部 相互作用

第9章 種間競争と共存 —— アカネズミとヒメネズミ(関島恒夫) 247
第10章 野ネズミと堅果との関係 —— アカネズミのタンニン防御メカニズム(島田卓哉) 273


あとがき 299
事項索引 301
生物名索引 306
執筆者一覧 312