『The Tree of Life: Image for the Cosmos』

Roger Cook

(1974年11月刊行,Avon Books, New York, 128 pp., ISBNなし → 目次

生命の樹」に関連してきわめて高頻度に引用される文献.31葉のカラー図版を含め165もの「生命の樹」がサンプルされている.たとえば,杉浦康平生命の樹・花宇宙』(2000年7月30日刊行,日本放送協会出版,269 pp., ISBN:4140804882書評・目次)で論じられているアジア地域の「生命の樹」もクック本にはたくさん登場する.そして,伊藤俊治唐草抄:装飾文様生命誌』(2005年12月15日刊行,牛若丸[発行]/星雲社[発売],ISBN:4434071645書評目次)が中心テーマとする「唐草模様」もまたクック本でそのさまざまな姿かたちを見ることができる.

本書には日本語訳がある:ロジャー・クック[植島啓司訳]『生命の樹:中心のシンボリズム』(1982年12月15日刊行,平凡社[イメージの博物誌15],ISBNなし → 目次).原書の引用文献リストが省かれていることを除いては全訳といえる.原書・訳書ともに今ではなかなか手に入らない稀覯書の部類に入るだろう.「生命の樹」の神秘性を過度に強調しているきらいがないとはいえない(この点では杉浦康平本もそうだが).