Sebastiano Timpanaro[Edited and Translated by Glenn W. Most ]
(2006年2月刊行, The University of Chicago Press, Chicago, ISBN:9780226804057 → 版元ページ|Google Book Search)
何年も前にこの英訳が出ていたとはうっかり見落としてしまった.比較文献学における「分岐学的方法」の先駆者としての Karl Lachmann の名前を耳にするとき,著者 Sebastiano Timpanaro のイタリア語原書『La genesi del metodo di Lachmann』(初版1963年刊行,Le Monnier, Firenze)が必ず引用されていた.ぼくが大学院生だったころに図書館で調べたところ,東大文学部の西洋古典学の研究室にドイツ語訳:『Die Entstehung der Lachmannschen Methode, Zweite Auflage』(1971年刊行,Helmut Buske Verlag, Hamburg)が所蔵されていたので,初めて薄暗い文学部の建物に足を踏み入れ,さらにほの暗い研究室で原典購読セミナーをしている中,その訳本を借りた記憶がある.