三中信宏(文)・杉山久仁彦(図版)
(2012年10月12日刊行予定,NTT出版,東京,本体価格2,800円, ISBN:9784757142633 → 版元ページ|詳細目次|趣意文|系統樹ウェブ曼荼羅)
先日,秋葉原にて開かれた系統樹曼荼羅ミーティングにより,『系統樹曼荼羅』が書店に並ぶのは一ヶ月ほど遅れることになった.待っているみなさん,すまんすまん.この本は,文章だけでなく,何百枚もの図版のハンドリングがたいへんで,通常の「文字本」のようにはいかない.『系統樹曼荼羅』は「見る本」なので,図版に関するこだわりには尋常ならざるものがある.共著者のグラフィック・デザイナー氏が全体の組版から見本刷りまですべて手がけているので,通常の出版工程とは異なっていて,通常の本造りをしたら,価格がえらいことになるらしい.文章と図版を同時に動かすのでどうしても時間がかかってしまう.
カバージャケットのデザインは最初の案よりもやや派手目になった.「束見本」にカバージャケットを巻きつけたら,いかにもそれっぽい.本体はハードカバーで,仕上がり具合はどことなく「工作舎」的な雰囲気が濃厚.装幀は明らかに「杉浦康平」的.これは予想通り.ブツの見本を手にしてホッとするワタクシは,やはり「紙の本」が好きなのだ.
なお,ジュンク堂池袋本店で〈文化系統学への招待〉ブックフェアがスタートするのは9月下旬になったとのこと.系統樹曼荼羅本の出版が会期中に間に合えばいいのだが.