「本への「書き込み」について」

つい最近,図書資料への “書き込み” に関するドキュメントを目にする機会があった:

これらのドキュメントはいずれもライブラリアン側からの意見表明だ.図書館本に勝手に “書き込み” をするのは論外の行為であり,図書資料を「保存」する立場からはもっともなのだが,それは私蔵本には適用されない.書き込みしたければ自分で本を買えということ.書き込み本は極度にパーソナライズされた物件なので,他者が手に取ることを前提としていない.だから,たまたま書き込み本を読むときは要注意.距離感を保ちつつ深入りするのは禁物.

以前読んだ:古沢和宏『痕跡本のすすめ』(2012年2月17日刊行,太田出版,東京,160 pp., 本体価格1,300円,ISBN:9784778312978書評版元ページ古書五つ葉文庫)は,書き込み本を含む「痕跡本」との付き合い方を学ぶ上で有用だった.

ワタクシは「書き込む=読み込む」派なので,私蔵本はどれもこれもマルジナリアが花開くことになる.