『関西と関東』

宮本又次

(1966年10月10日刊行,青蛙房[青蛙選書・21],東京,343 pp., 0339-01021-3800)

本書は実に半世紀ぶりに復刊された:宮本又次『関西と関東』(2014年4月20日刊行,文藝春秋社[文春学芸ライブラリー],東京,ISBN:9784168130168版元ページ).1966年に出た青蛙房の原本[青蛙選書21]を京都の実家からちゃんとピックアップしてきたワタクシの判断は正しかったようだ.

【目次】
序 1
第1章 関西と関東の概念と境界 13
第2章 風土及び風土心理から見た関西と関東 33
第3章 災害史から見た関西と関東 57
第4章 食物史から見た関西と関東 69
  第1節 関西料理と関東料理 69
  第2節 年中行事と東西のたべ物 80
  第3節 魚食から見た関西と関東 92
  第4節 野菜から見た関西と関東 123
  第5節 鍋物とおでん 140
  第6節 「すし」と「うどん」と「そば」 146
  第7節 関西・関東の風味と嗜好 163
  第8節 酒から見た関西と関東 178
  第9節 菓子から見た関西と関東 187
第5章 服飾史から見た大阪と江戸 201
第6章 芸能史から見た関西と関東 233
  第1節 演劇史から見た関西と関東 233
  第2節 演芸史からみた関西と関東 268
第7章 方言から見た関西と関東 295
第8章 気質から見た大阪と江戸 313

オビには「日本エッセイスト・クラブ賞を受賞」と記されている.目次をざっと眺めるかぎり,硬派の本に見えるが,当時はよく売れたのだろう.ワタクシが私蔵しているのは1974年の第4刷だが,高校生のときに買ったのだろうか.記憶はおぼろげでもう定かではない.しかし,函入りハードカバーの原本は半世紀経ってもしっかりしている.