『哀しすぎるぞ、ロッパ:古川緑波日記と消えた昭和』

山本一生

(2014年7月15日刊行,講談社,東京,8 color plates + 446 pp., 本体価格2,400円,ISBN:9784062189804版元ページ

希代の「日記魔」ロッパの初の伝記とのこと.いままで伝記がなかったのか.それは意外.忘れ去られた,あるいは忘れようとされた喜劇役者.

古川ロッパの日記は全4巻構成ですでに刊行されている:古川ロッパ滝大作監修]『古川ロッパ昭和日記(戦前篇・戦中篇・戦後篇・晩年篇)』(1987〜88年,晶文社|新装復刻版あり→ 情報).しかし,この伝記の序章には,この日記は刊行に際して,およそ半分くらいにまで大幅に “刈り込まれた” と書かれている.

補巻の「晩年篇」だけは手元になかったのだが,さっきオンライン古書店で検索したらヒットした.即発注.なお,2007年に出た新装復刻版には,各巻に付いていた別冊『緑波写真館』がないので,できればオリジナル版を手にした方がいいと思う.