『四次元温泉日記 』

宮田珠己

(2015年1月10日刊行,筑摩書房ちくま文庫・み-27-2],東京,本体価格720円, 294 pp., ISBN:9784480432384目次版元ページ

木屋旅館,麻吉旅館,そして甲子温泉.P. 86:「温泉旅行とは,つまり何もしない旅行のことである」「見聞も広まらず,見るべきものも見ず,明日に向かって何も前進しないのが温泉旅行の醍醐味である」.つげ義春の温泉話みたいな.続いて,積善館・大沢温泉・藤三旅館・日景温泉・微温湯温泉・高友旅館・喜至楼まで読了.続いて,南山荘の異次元迷路,上野屋旅館,陽光荘,湯之谷山荘と迷路湯の旅は続く.そして,金具屋を経て湯之島館でもっておしまい.とにかく迷路が大好きな著者.なかなか風情のあるヘンな温泉本で読後感とてもよし.