『下丸子文化集団とその時代:一九五〇年代サークル文化運動の光芒』(読了)

道場親信
(2016年10月25日刊行,みすず書房,東京, viii+412 pp., 本体価格3,800円, ISBN:9784622085591目次版元ページ

残った最後の2章(第6〜7章)は,下丸子文化集団のサークル活動を実質的に支えた中心人物・江島寛(1933–1954)の伝記的叙述.1951年高校卒業後,若干19歳にしてこのサークルの “文化工作者” として組織の発展と連携への活動に取り組んだという.その真っ只中で病に斃れたのが21歳というから,これはもう時代を駆け抜けた “レジェンド” というしかないではないか.読後感がいつまでも残響する良書だった.