『Eye of the Beholder: Johannes Vermeer, Antoni van Leeuwenhoek, and the Reinvention of Seeing』

Laura J. Snyder
(2015年刊行,W. W. Norton & Company, New York, xvi+432 pp., ISBN:9780393077469 [hbk] → 版元ページ

最近翻訳が出た:ローラ・J・スナイダー[黒木章人訳]『フェルメールと天才科学者:17世紀オランダの「光と視覚」の革命』(2019年2月18日刊行,原書房,東京, 16 color plates + 435 pp., 本体価格3,800円, ISBN:9784562056347版元ページ※原注pdfはネット公開)の原書.この原書には詳細な原注(pp. 331-390)と文献リスト(pp. 391-405)そして索引(pp. 407-432)の三点セットが付けられているが,訳本ではすべて省かれている.訳本の版元ページでは「原注」の翻訳 [pdf] がオンライン掲載されてはいるのだが,その分量はたった28ページしかない.原書では60ページもあるのだから翻訳に際して “部分的” に “抄訳” されたのではないかと推察される.サンプリングした限り,訳されている注もあれば,訳されていない注もあるのでやっぱり “抄訳” なのだろう.しかも,原注で参照されている文献リストが訳本には含まれていないので,各出典をたどることがそもそもできない.文献リストはたった15ページなんだから入れればいいのに.もちろん索引26ページ分がまるまるないのも相当な減点対象だとワタクシは考える.