『心理学の7つの大罪:真の科学であるために私たちがすべきこと』目次

クリス・チェインバーズ[大塚紳一郎訳]
(2019年4月1日刊行,みすず書房,東京, vi+330+xl pp., 本体価格4,400円, ISBN:9784622087885版元ページ

【目次】
序文 i

第1の罪 心理学はバイアスの影響を免れていない 1

「イエス・マン」小史 6
目新しさへの偏愛――陽性かつ新たなものは、いつ陰性だが真実のものを打ち負かすのか 12
実験ではなく、概念を追試する 19
歴史の改竄 24
バイアスとの戦い 29

第2の罪 心理学は分析に密かな柔軟性を含ませている 33

p値ハッキング 35
p値の特異なパターン 43
ゴースト・ハンティング 49
分析上の無意識的な「調整」 52
バイアスの影響を受けたデバッギング 57
心理学研究者は報われることの少ない法律家にすぎない存在なのだろうか 58
密かな柔軟性の解決法 60

第3の罪 心理学は自らを欺いている 69

心理学における非信頼性の原因 72
理由1 直接的追試の軽視 72
理由2 検定力の不足 83
理由3 方法を開示しないこと 90
理由4 統計的誤り 93
理由5 論文を撤回をしないこと 99
非信頼性の解決法

第4の罪 心理学はデータを私物化している 113

データ共有の大いなる利益 116
データを共有しないということ 118
秘かなデータ共有 121
データを共有しないということがいかに不正行為を隠蔽するか 123
データ共有を標準とすること 126
草の根的活動、飴、鞭 133
ブラックボックスを開け放つ 138
悪しき慣習の防止 143

第5の罪 心理学は不正行為を防止できていない 147

詐欺行為の解剖学 151
一線を越えるとき 161
若い世代の科学者たちが道を踏み外すとき 172
ケイトの物語 179
悪の12カ条――どうやって詐欺の発覚を免れるか 186

第6の罪 心理学はオープン・サイエンスに抵抗している 193

オープン・アクセス出版の基礎 195
なぜ心理学者は障壁を前提とした出版活動を支持するのか 198
ハイブリッドOA――解決でもあり、問題でもあるもの 202
ゲリラ活動の呼びかけ 209
反対意見 212
開かれた道のり 225

第7の罪 心理学はでたらめな数字で評価を行っている 227

どこへも行き着くことのない道 229
インパクト・ファクターと現代の占星術 230
本末転倒 242
学術的著者権という汚濁 247
どこかへと行き着く道 255

救済 259

「バイアスの影響を受けているという罪」「密かな柔軟性を用いているという罪」の解決法 263
登録制報告――バイアスに対するワクチン 264
査読を伴わない事前登録 296
「自らを欺いているという罪」の解決法 299
「データを私物化しているという罪」の解決法 304
「不正行為を防止できていないという罪」の解決法 308
「オープン・サイエンスに抵抗しているという罪」の解決法 313
「でたらめな数字で評価を行っているという罪」の解決法 317
変革のための具体的な歩み 320
おわりに 324

 

訳者あとがき 327
注 [viii-xl]
索引 [i-vii]