『ベトナムの大地にゴングが響く』目次

柳沢英輔

(2019年11月1日刊行,灯光舎,京都, x+311+6 pp., 本体価格2,700円, ISBN:978-4-909992-00-0 → 版元ページ著者サイト

本書はゴングが母国ベトナムの中部高原先住民族の中でどのように音楽文化として継承されてきたのかを探った研究書だ.とくに,楽器としてのゴングの音響的特徴やチューニングそして演奏法に関してとてもくわしく調べられていて興味が湧く.かつて十数年前に新宿区民オペラがプッチーニの歌劇〈トゥーランドット〉を上演したとき,ワタクシは木琴奏者(シロフォンとバス・シロフォン)として参加した.総譜には「中国ゴング(Gong Chinesi)」を用いるよう指定されているが,この上演に際しては12個ひとそろいのベトナム製ゴングセットをレンタルした(→ 日録2006年8月27日).オーケストラピットの背後からゴングの音圧に終始押された体感を今でも覚えている.本書を手に取ったのもきっと何かのご縁だろう.


【目次】
カラー口絵(4 pp.)
凡例 vi
動画リスト・音声リスト vii

第1章 ゴングに魅せられて 1
第2章 ベトナムのゴング文化 45
第3章 ゴングを奏でる 71
第4章 ゴングの演奏機会 109
第5章 ゴングを作る 149
第6章 ゴングを調律する 195
第7章 ゴングの音を分析する 227
第8章 ゴング演奏を分析する 249
第9章 ゴング文化を守る 269

おわりに 283

参考文献・資料 287
付録 301

あとがき 307

人名索引 [5-6]
事項索引 [1-4]