『酒場の京都学』目次

加藤政洋
(2020年1月30日刊行,ミネルヴァ書房,京都, xiv+232+ii pp., 本体価格2,500円, ISBN:978-4-623-08802-7版元ページ

京都の酒場文化のなかでもとりわけ “仄暗い” エリアである「裏寺町」がクローズアップされていて,ワタクシ的にはあっという間に惹き込まれるのだった.


【目次】
はしがき i
凡例 xii
図表出所一覧 xiii

序章 裏町の酒場から 1

 1 宣伝酒場のなごり 2
 2 空間を足して割って 5
 3 裏町の風景 9
 4 本書の構成 11

第1章 〈茶屋酒〉の系譜学 15

 1 「夜毎に変る枕の数々」──谷崎潤一郎の経験 16
 2 名所における酒食の光景 19
 3 明治期の「酒場」 29
 4 酒場の系譜 34

第2章 酒場の登場 41

 1 学生文化と飲食店 42
 2 三高生の酒場 51
 3 社会問題化するカフエー 58
 4 昭和京都の飲み歩き 69

第3章 洋食酒場と花街 87

 1 三高生と女給 88
 2 四条通のカフエー 92
 3 明治京都の西洋料理屋 100
 4 古川ロッパの「色町洋食」論 109
 5 花街と〈場所の力〉 119

第4章 歓楽街の誕生 127

 1 歓楽街とはなにか 128
 2 「風俗営業」の取り締まりと歓楽街 131
 3 歓楽街の分布 138
 4 裏町「歓楽街」の成立 142
 5 変わりゆく花街 149
 6 「歓楽街」成立の地理的基盤 159

第5章 《裏寺町》の空間文化誌 169

 1 「ぼんや」をめぐる語り 170
 2 東西〈都〉の酒場風景 183
 3 《裏寺町》の正宗ホール 191
 4 戦後《裏寺町》の風景 201

終章 〈会館〉という迷宮 219

 1 集合建築としての〈会館〉 220
 2 〈会館〉の出現とひろがり 223
 3 都市の無意識──〈会館〉の立地と空間性 225


あとがき 231
店舗名等索引 [ii]
人名索引 [i]

参考:立命館大学アート・リサーチセンター〈近代京都オーバーレイマップ