『南方熊楠のロンドン:国際学術雑誌と近代科学の進歩』目次

志村真幸
(2020年2月20日刊行,慶應義塾大学出版会,東京, viii+280+6 pp., 本体価格4,000円, ISBN:978-4-7664-2650-2版元ページ


【目次】
序章 雑誌の国の熊楠――英文論文三七六篇の意義と価値 1

第 I 部 『ネイチャー』――近代科学を支えた雑誌という装置 23

第1章 ロンドンでの二つの「転換」――なぜ植物学から離れたのか 25
第2章 「東洋の星座」に秘められた戦略――古天文学と比較民族学 41
第3章 一九世紀末の『ネイチャー』を読む――先端科学と科学啓蒙のあいだ 59
第4章 東洋への関心――日本、中国、インド 75
第5章 東洋の情報提供者から世界の探求者へ――そして熊楠の挫折 93
第6章 『ネイチャー』からの撤退――変容する雑誌空間 105

第 II 部 『ノーツ・アンド・クエリーズ』――ローカルな知とグローバルな知の接合・衝突する場 119

第7章 熊楠と『ノーツ・アンド・クエリーズ』――三四年間の投稿生活 121
第8章 質疑応答するアマチュア知識人たち――『ノーツ・アンド・クエリーズ』という世界 133
第9章 辞書の黄金時代――『オクスフォード英語大辞典』『エンサイクロペディア・ブリタニカ』を生みだした場所 153
第10章 『ノーツ・アンド・クエリーズ』的空間の世界展開――人文科学者たちの見はてぬ夢 177
第11章 熊楠は『ノーツ・アンド・クエリーズ』をいかに利用したか――論文執筆の目的 197
第12章 熊楠の西洋世界への貢献――その英文論文はいかに利用されたか 217
終 章 国際的知的空間における熊楠の役割と価値――新しい熊楠像へ 239


注 261
あとがき 275
索引 [1-6]