橋本麻里・山本貴光
(2024年12月20日刊行、新潮社、東京, 240 pp., 本体価格3,300円, ISBN:978-4-10-355991-7 → 版元ページ)
今日も暖かな一日だった。こんないい日和に自宅に引きこもっているのは罪深いことなので、ひさしぶりにつくばセンターのリブロをぶらぶら徘徊していたら、背後の新刊棚からただならぬ “圧” が押し寄せてきた。こういうときにはけっして振り返ってはいけないのだが……。というわけで、このカバージャケットは憑くなあ。十年前に手にした:松原隆一郎・堀部安嗣『書庫を建てる —— 1万冊の本を収める狭小住宅プロジェクト』(2014年2月25日刊行,新潮社,東京,222 pp., 本体価格1,900円,ISBN:978-4-10-335291-4 → 版元ページ)もまた図書館を建てる本だったことを思い出した。
【目次】
まえがき 橋本麻里 14
〈森の図書館〉が建ち上がるまで 17
プロローグ 〈森の図書館〉へようこそ 橋本麻里 18引っ越し魔の住居放浪記 橋本麻里 25
本と暮らす日々――魔窟のできるまで 山本貴光 34
〈森の図書館〉を設計することになった 三井嶺 42
複雑にカーブする屋根との闘い 三井嶺 51
森へ「帰還」した書架 橋本麻里 60
雨に泣き、本棚と格闘し、とうとう竣工 三井嶺 72
本のある空間で起こっていること 81
本を迎える 山本貴光 82書棚をつくる 山本貴光 99
「本のある空間」の歴史 山本貴光 147
理想の図書館 山本貴光 164
本にまつわる仕事 177
旅人のための図書館をつくる 橋本麻里+山本貴光 178書物の展示が可視化するもの――「世界を変えた書物」展 橋本麻里 188
書物の中に入り込む展覧会 北斎づくし 橋本麻里 202
自然という書物――博物図譜をあつめる、楽しむ。 橋本麻里 210
あとがきにかえて 〈森の図書館〉で暮らす 橋本麻里+山本貴光 215
参考文献・註 228