『びいどろ障子』
森銑三
(1988年8月20日刊行、小澤書店、東京, 288 pp., 本体価格2,500円, ISBNなし)
もうひとつ、「おやぢ」(p. 224)から:
「「地震、雷、火事、おやぢ」のおやぢは、公方様を指してゐるのだと、吉田東伍博士がいつてゐられるのを、ついこの間知つた。この諺は江戸ッ子がいひ出したので、地震や火事の仲間に水害を加へてゐないのは、江戸では治水がよく行はれてゐて、江戸人は水難といふことを、特別に考へずに暮してゐたからだと、博士はいつて居られる。なるほどさうかと思はれる」(p. 224)