『使える!PowerPointスライドデザイン:伝わるプレゼン 1つの原理と3つの技術』

宮野公樹

(2009年4月10日刊行,化学同人,京都,本体価格1,800円,ISBN:9784759811759版元ページ

こういう本が出版されたことも知らなかったし,また著者ともまったく面識はなかったのだが,ぼくの「実践プレゼンテーションテクニック:講演はショータイム!」をごらんになったとのこと.多少ともお役に立てたとしたらよかったです.本書では,スライドの作り方だけでなく,学会講演での「しゃべり方(トーク)」についても述べられているようだ.『これ学』を読んだときも感じたことだが,スライドづくりの技法と同等あるいは以上に,壇上での「噺」のわざが重要だと思う.

ぼく自身は PowerPoint の「ひな形」でプレゼンをすることはほぼ皆無だが(いつもは InDesign で整形して pdf に出力している),PowerPoint のスライド「ひな形」を使ったプレゼンの問題点は,かの Edward R. Tufte が数年前にパンフレットを出版している:Edward R. Tufte 『The Cognitive Style of PowerPoint』 (2003年刊行,Graphics Press, Cheshire, 28pp., ISBN:0961392150 [pbk]).ppt ユーザーは一度はこのパンフレットを読んでおいた方がいいだろう.あ,いま版元ページを見たら改訂版がいつの間にか出ているじゃないか:Edward R. Tufte 『The Cognitive Style of PowerPoint: Pitching Out Corrupts Within, Second Edition』 (2006年刊行,Graphics Press, Cheshire, 32pp., ISBN:0961392169 [pbk] → 版元ページ).さっそく買わないと.