2007-01-01から1ヶ月間の記事一覧

『島とクジラと女をめぐる断片(新装版)』

アントニオ・タブッキ(須賀敦子訳) (1998年9月30日刊行,青土社,ISBN:4791756649) あっさり読了.断片を束ねたようなもの.この時代の“実験小説”とはこういうものか(すなおに置いていかれたな). 【目次】 まえがき 7 ヘスペリデス.手紙の形式による…

『ミクシィ[mixi]で何ができるのか』

山崎秀夫 (2007年1月15日刊行,青春出版社[青春新書Intelligence PI-164], ISBN:9784413041645) さくっと読了.SNSによる地域コミュニティや企業内コミュニティの立ち上げに関わってきた著者によるミクシィ案内.方々に社会心理学的あるいは進化心理学…

〈J. G. R. Forlong リプリント〉

J. G. R. Forlongの稀覯本類が〈Kessinger Publishing〉から「32冊」も一挙に復刻された.大著『Rivers of Life』など,比較宗教学関連の本がたくさん.2005年になってから品目がいっぺんに増えたようだ.→復刻書リスト.

『島とクジラと女をめぐる断片(新装版)』

アントニオ・タブッキ(須賀敦子訳) (1998年9月30日刊行,青土社,ISBN:4791756649) 〈古書ほうろう〉に立ち寄り,「屠畜本」展示を一通り見る.そのついでに,前から探していたこの本に遭遇できた.

『不安の書:リスボン市に住む帳簿係補佐ベルナルド・ソアレスの』

フェルナンド・ペソア著(高橋都彦訳) (2007年1月刊行,新思索社,ISBN:4783511969) この著者にこの出版社の組み合わせとは,いったい・・・.ブツを手にしてみないことには何ともいえません.リスボンだけですむのかな.アソーレスに連れて行かれること…

『生気論の歴史と理論』

ハンス・ドリーシュ著(米本昌平訳・解説) (2007年1月刊行,書籍工房早山,ISBN:4886115047) この著者にこの訳者の組み合わせとは,いったい・・・.ブツを手にしてみないことには何ともいえません.今の時代にこの本の新訳をあえて出す意図を知りたい.

『世界の果てが砕け散る:サンフランシスコ大地震と地質学の大発展』

サイモン・ウィンチェスター(柴田裕之訳) (2006年12月15日刊行,早川書房,ISBN:9784152087850) 【書評】※Copyright 2007 by MINAKA Nobuhiro. All rights reserved 昨年末から年越しで少しずつ寝読み進み,今日やっと読了.500ページもある大冊だったが…

『Agnes Haeckel geb. Huschke. Ernst Haeckels zweite Frau — Ein Nachtrag zu dem Briefwechselroman : Franziska von Altenhausen』

Walter Haeckel (1929年,Verlag Adolf Tienken,Pritzwalk,ISBNなし) Ernst Haeckel の2度目の妻 Agnes の小伝.著者は夫妻の長男.どういう「Nachtrag」なのかと思ったら,付け加えられたものはたいしたことなかった.30ページ足らずの冊子.初出は1929…

『地質学原理(下)』

チャールズ・ライエル(河内洋佑訳) (2007年1月20日刊行,朝倉書店[科学史ライブラリー], ISBN:9784254105889) 昨年暮れに出た上巻:チャールズ・ライエル(河内洋佑訳)『地質学原理(上)』(2006年12月5日刊行,朝倉書店[科学史ライブラリー], I…

『ケセン語の世界』

山浦玄嗣 (2007年1月刊行,明治書院,ISBN:9784625434006) ケセン語の伝道書.でも,同じ著者の手になる『ケセン語大辞典(上・下)』(2000年7月30日刊行,無名舎出版,ISBN:4895442411)がすでに手元にあるから,買わなくてもいいでしょうか.月曜に東京…

『中世の預言とその影響:ヨアキム主義の研究』

マージョリ・リーヴス(大橋喜之訳) (2006年10月25日刊行,八坂書房,ISBN:4896948815) 本文700ページあまり,カラーを含む図版が50葉近くというとんでもない大著だ(かの『中世思想原典集成』の別巻かと勘違いしそう).それにしても,絡みつかんばかり…

『Annual Review of Ecology, Evolution, and Systematics, Volume 37』

(2006年刊行,Annual Reviews,ISBN:0824314379) 今号から版型が大きくなり,多色刷りになった.ほとんど700ページ近くもあるぞ.毎年感じることだが,進化・生態・体系学分野の年報としての本誌はとてもコスト・パフォーマンスが高い質の良いメディアだと…

『進化でどこまでわかるか』

(2007年1月20日刊行,NTS[『遺伝』別冊 no. 20], ISBN:9784860431655) 昨年の日本進化学会大会(代々木)の特集号.250ページもある!→版元ページ.

『生命の樹:中心のシンボリズム』

ロジャー・クック(植島啓司訳) (1982年12月15日刊行,平凡社[イメージの博物誌15],ISBNなし) 全編にわたって,古今東西ありとあらゆる「生命の樹」のオンパレード.原書は,Roger Cook『The Tree of Life : Symbol of the Center』(1974年刊行,Tham…

『系統樹思考の世界:すべてはツリーとともに』反響(39)

三中信宏 (2006年7月20日第1刷刊行|2006年8月4日第2刷刊行,講談社[現代新書1849],ISBN:4061498495→詳細目次|第2刷での修正点|反響録) 煽られまくりの原稿が昨日やっと仕上がり,ほっこりとよそ見−−概念記法++[言及] http://d.hatena.ne.jp/ideapr…

『人はなぜ走るのか』

ベルンド・ハインリッチ (2006年11月刊行,清流出版,ISBN:4860291735) タイトルを見ただけでは,『マルハナバチの経済学』(1991年11月刊行,文一総合出版,ISBN:4829930314)や『ヤナギランの花咲く野辺で:昆虫学者のフィールドノート』(1985年11月刊…

『【復刻版】京ことば事典』

真下五一 (2006年12月25日刊行,アートダイジェスト,ISBN:4900455989) 初版は1972年とのこと.「辞典」ではなく「事典」と銘打たれている.さあ学びましょう.

『世界屠畜紀行』

内澤旬子 (2007年2月10日刊行,解放出版社,ISBN:9784759251333 → 目次) 【書評】※Copyright 2007 by MINAKA Nobuhiro. All rights reserved これはスゴい! よくぞ出してくれた.拍手また拍手.ちょうど今の時期にこういう本を出すというのは,時節柄ジャ…

『Ernst Haeckels Bluts= und Geistes=Erbe : Eine Kulturbiologische Monographie』

Heinz Brücher (1936年刊行,J. F. Lehmann, München,ISBNなし→目次) 〈EFGH〉についての情報.Johannes Werner の編集による元本(1927年)では二人とも匿名,1930年の英訳では Ernst Haeckel のみ実名になっていた.Brücher 本には「Frieda[ママ] von U…

『Anna Sethe : Die erste Liebe eines berühmten Mannes in Briefen』

Heinrich Schmidt (Hrsg.) (1930年刊行,Carl Reißner Verlag, Dresden, ISBNなし) 昨年暮れに AbeBooks を通じて,ドイツの Geert Pötter Antiquar に発注した本が届いた.アンナ・ゼッテ(1835-1864)はエルンスト・ヘッケルの最初の妻(にして従姉妹)…

『The Tree of Life : A Phylogenetic Classification』

Guillaume Lecointre and Hervé Le Guyader (2007年1月5日刊行,Harvard University Press,ISBN:9780674021839 [hbk]) 未見だが,著者と内容から判断して,2001年に出た仏語版『Classification phylogénétique du vivant』(2001年,Éditions Belin,ISBN…

『Generation : Zur Genealogie des Konzepts — Konzepte von Genealogie』

Sigrid Weigel, Ohad Parnes, Ulrike Vedder, and Stefan Willer (Hrsg.) (2005年6月刊行,Wilhelm Fink Verlag,ISBN:9783770540822) 「世代」と「系譜」の概念史の論集.→版元ページ.

『Genea-Logik : Generation, Tradition und Evolution zwischen Kultur- und Naturwissenschaften』

Sigrid Weigel (2006年刊行,Wilhelm Fink Verlag, München, 288 pp.,ISBN:9783770541737 [pbk] → 版元ページ) 正月に発注した本がもう届いた.予想した通り,「系図(Genealogie)」をキーワードとする“境界侵犯”的な系統樹本. 【目次】 Vorwort 9Genea…

「はてなISBN-13対応」

はてなダイアリー日記[2007年1月9日付] 「isbn/asin記法のISBNコード13桁化対応について」 はてなの中で,新しい「ISBN-13」にも正しくリンクできることを確認した.ただし,たとえば「978-4-320-05639-8」のようにハイフンを残しておくとダメで,ハイフン…

『一般線形モデルによる生物科学のための現代統計学−あなたの実験をどのように解析するか−』

Alan Grafen,Rosie Hails著(野間口謙太郎・野間口眞太郎訳) (2007年1月近刊,共立出版,ISBN:9784320056398) 一般化線形モデルではなく,一般線形モデルの教科書だ.詳細は,版元ページを参照のこと.まえがき「なぜこの本を使うのか」と詳細目次が公開…

『Dictionary of Distances』

Elena Deza and Michel Marie Deza (2006年10月刊行,Elsevier,Amsterdam, xvi + 391 pp. + 4 color plates, ISBN:9780444520876 → 版元ページ) さまざまな学問領域で用いられている「距離概念」の総覧.数量分類学あり,多様体論あり,もちろん系統推定…

『系統樹思考の世界:すべてはツリーとともに』反響(38)

三中信宏 (2006年7月20日第1刷刊行|2006年8月4日第2刷刊行,講談社[現代新書1849],ISBN:4061498495→詳細目次|第2刷での修正点|反響録) お,今日もひとつ拾った−− ささがにのクリブラ・オルビタリア[言及] http://sasagani-zukotzuana.cocolog-nift…

『Analysis of Phylogenetics and Evolution with R』

Emmanuel Paradis (2006年9月出版,Springer-Verlag[Use R!], ISBN-13:978-0-387-32914-7| ISBN:0387329145) 昨年の出版直後から,入手に手間取った〈R〉系統学本が年越しでやっと届いた.200ページそこそこの薄い本の入手にこんなに苦労するとは.し…

『世界屠畜紀行』

内澤旬子 (2007年2月10日刊行,解放出版社,ISBN-13:978-4-7592-5133-3 ISBN:4759251332 → 書評) 【目次】 まえがき 1第1章:韓国 14 カラクトン市場の屠畜場 14 マジャンドンで働く 23 差別はあるのかないのか 34第2章:バリ島 42 憧れの豚の丸焼き 42 満…

『サンカの真実 三角寛の虚構』

筒井功 (2006年10月20日刊行,文藝春秋[文春新書533], ISBN:416660533X) 読了.“サンカ”の研究者として有名な三角寛を徹底的に糾弾する本.少し前に出た同じ著者の前著『漂白の民サンカを追って』(2005年7月刊行,現代書館,ISBN:4768469027)が,三角…