『Nakanojo Biennale 2019: 7th International Contemporary Art Festival』

中之条ビエンナーレ実行委員会(編)
(2019年8月1日刊行,中之条ビエンナーレ実行委員会,中之条, 165 pp., 税込価格1,000円)

2019年8月24日から9月23日の一ヶ月間開催されているアート・フェスティバル〈中之条ビエンナーレ〉のガイドブック.

『海外で研究者になる:就活と仕事事情』読売新聞書評

増田直紀
(2019年6月25日刊行,中央公論新社中公新書・2549],東京, x+253 pp., 本体価格880円, ISBN:9784121025494目次版元ページ

読売新聞小評の鍵がはずれて公開された:三中信宏海外で研究者になる 増田直紀著」(2019年9月8日掲載|2019年9月17日公開)



 現在の日本では、政府が十分な資金を提供しないせいで、若手研究者が国内の大学や研究機関で安定した職を得ることがほんとうに難しくなってしまった。ポスドクの常勤職であっても任期が数年に限られている場合がほとんどだ。彼らが研究室主宰者(PI)として安定した任期なしの職位(テニュア・ポスト)をどのように確保できるかは日本の科学界の存続にも関わる悩ましい問題である。

 本書は、先が見えない日本ではなく、あえて海外に雄飛して研究活動を続けるための事例集だ。国情のちがいや海外で研究室を立ち上げる上でのポイントが、いま国外で活躍している日本人PIたちのインタビューを踏まえてまとめられている。彼らは、欧米はもちろん中国やシンガポールなどアジア、オーストラリアなど、世界に広がる。

 研究費の申請方法、給料の引き上げ交渉、授業や会議の進め方など内容はとても具体的だ。海外研究生活に伴う光と影が読み取れるので、ポスドクや大学院生はもちろん学部生にとっても大小さまざまな“心理的ハードル”を下げてくれる良書である。(中公新書、880円)

三中信宏[進化生物学者]読売新聞書評(2019年9月8日掲載|2019年9月17日公開)

『「私」は脳ではない 21世紀のための精神の哲学』目次

マルクス・ガブリエル[姫田多佳子訳]
(2019年9月10日刊行,講談社講談社選書メチエ・710],東京, 386 pp., 本体価格2,100円, ISBN:9784065170793版元ページ


【目次】
日本語版の出版に寄せて 11
序論 17
I 精神哲学では何をテーマにするのか? 57
II 意識 81
III 自己意識 171
IV 実のところ「私」とは誰あるいは何なのか? 215
V 自由 281
原注 [359-352]
文献一覧 [369-360]
概念索引 [376-370]
人名・作品名索引 [386-377]

『AI時代の労働の哲学』目次

稲葉振一郎
(2019年9月10日刊行,講談社講談社選書メチエ・711],東京, 216 pp., 本体価格1,600円, ISBN:9784065171806版元ページ


【目次】
はじめに 3
1 近代の労働観 13
2 労働と雇用 45
3 機械、AIと雇用 79
4 機械、AIと疎外 117
5 では何が問題なのか? 139
エピローグ AIと資本主義 167

注 205
あとがき 215

『叱られ、愛され、大相撲! 「国技」と「興行」の一〇〇年史』目次

胎中千鶴
(2019年9月10日刊行,講談社講談社選書メチエ・709],東京, 269 pp., 本体価格1,750円, ISBN:9784065172117版元ページ


【目次】
序章 叱られてばかりの一〇〇年 7
第1章 裕仁皇太子、土俵を見つめる――昭和天皇国技館 17
第2章 親分、力士百人を招く――台湾興行と任侠集団 55
第3章 青年教師、「相撲体操」を考案する――八尾秀雄の「角道」 93
第4章 インテリ力士、「国技」に悩む――笠置山の相撲論 141
第5章 戦場の兵士、横綱を待つ――双葉山皇軍慰問 185
終章 叱られて、愛されて 229
あとがき 257
参考文献 260
索引 [269-267]

『気候と人間の歴史 I :猛暑と氷河 13世紀から18世紀』目次

エマニュエル・ル=ロワ=ラデュリ[稲垣文雄訳]
(2019年9月10日刊行,藤原書店,東京, 734 pp., 本体価格8,800円, ISBN:9784865782370版元ページ

全3巻の1冊目.このボリュームであと2冊も積み上がるのかっ(震え声).


【目次】
まえがき 13
1 中世温暖期、おもに13世紀について 23
2 1303年頃から1380年頃 最初の超小氷期 37
3 クワットロチェント――夏の気温低下、引き続いて冷涼化 97
4 好天の16世紀(1500年から1560年まで) 165
5 1560年以降――天候は悪化している、生きる努力をしなければならない 193
6 世紀末の寒気と涼気――1590年代 247
7 小氷期その他(1600年から1644年まで) 301
8 フロンドの乱の謎 377
9 マウンダー極小期 417
10 若きルイ15世時代の穏やかさと不安定さ 541
11 1740年――寒く湿潤なヨーロッパの試練 583
結論 623

あとがき 635
訳者あとがき 643

原注 [687-648]
参考文献 [702-688]
付録 [719-703]
地名索引 [729-720]
人名索引 [734-730]

『驚異と怪異:想像界の生きものたち』目次

国立民族学博物館(監修)・山中由里子(編)
(2019年8月29日刊行,河出書房新社,東京, 239 pp., 本体価格2,700円, ISBN:9784309227818版元ページ

みんぱくでいま開催されている特別展〈驚異と怪異――想像界の生きものたち〉の展示図録.


【目次】
驚異とは[山中由里子
怪異とは[榎村寛之]
はじめに

第 I 部 想像界の生物相 13

水 15
天 65
地 89
驚異の部屋の奥へ 137

第 II 部 想像界の変相 157

聞く 161
見る 165
知る 189
創る 209

比較妖怪学の可能性[小松和彦] 232

参考文献リスト 234
掲載資料リスト 236
協力者一覧 239

『生きもの民俗誌』第III〜V章メモ

野本寛一
(2019年7月30日刊行,昭和堂,京都, xviii+666+xxiii pp., 本体価格6,500円, ISBN:9784812218235目次版元ページ

第III章「蛇——ヘビ」(pp. 409-466):「マムシ」「ハブ」「アオダイショウ」の民俗動物学譚いろいろ.食物連鎖的には益獣にして害獣,祟ったり守護したり,にょろりにょろり.第IV章「魚介——サカナ・カイ」(pp. 467-535):魚としてはアマゴが,また貝としてはタニシが取り上げられている.第V章「昆虫——ムシ」(pp. 537-646):コオロギ・ケラ・ワタムシ・カメムシ・クスサン・ブユとカ・ノミとシラミ・ハチ.人間から見た益虫/害虫としての遠近によりさまざまな民俗と文化あり.終章「旅の終わりに」(pp. 647-664):自伝的回顧とともに民俗動物学の現代的意義を説く:「人は,植物を含む多くの生きものと同一地平に生きるところから出発している.ところが,時を経るにつれて人と生きものとの距離・懸隔の幅は広がった.それは物理的な距離のみならず,心理的な距離においても然りである」(p. 663)|「この課題に対する答えを得るに際しては,先人たちの体験や伝承知,生きもの観などが有益な示唆を与えてくれるにちがいない」(p. 664).700ページもの厚さだったが,充実した読後感.これにて完読.

『在野研究ビギナーズ:勝手にはじめる研究生活』

荒木優太(編著)
(2019年9月1日刊行,明石書店,東京, 286 pp., 本体価格1,800円, ISBN:9784750348858目次版元ページ

サクッと読了.各著者たちはどう見ても “在野研究プロフェッショナルズ” だよねえ.研究者は職業ではなく生き方であるという指摘(p. 90)は確かに当たっている.

『市場界隈:那覇市第一牧志市場界隈の人々』

橋本倫史
(2019年5月25日刊行,本の雑誌社,東京, 279 pp., 本体価格1,850円, ISBN:9784860114305版元ページ

寝読み本として少しずつ進めていた.読了.国際通りのむつみ橋交差点から入っていった別世界.しみじみ味わう本.