『文と本と旅と:上林曉精選随筆集』目次

上林曉[山本善行編]
(2022年7月25日刊行,中央公論新社[中公文庫・か-95-1],東京, 356 pp., 本体価格1,000円, ISBN:978-4-12-207228-2版元ページ


【目次】

文 9

文学の二十年 10
私の小説勉強 25
嘉村礒多の葉書 37
僕の文学開眼 39
武蔵野文章 43
まともな文章 59
私小説十年 64
本気の勉強 68
作家の心 72

本 75

荻窪の古本市 76
ブランデン氏の記念品 84
大正の本 91
古本漁り 99
本道楽 104
故郷の本箱 115
座右の書 119
神曲」が三冊揃う話 123
全集について 125
なつかしき思い出の本 128
「薔薇盗人」について 137

旅 141

金桁温泉と奴留湯 142
法隆寺の敬礼 147
野に出て 152
甲州御坂峠 159
木曽馬籠 167
京都の思い出 174
旅行上手と旅行下手 182
旅の絵葉書 188
鎮西遠望 195
「イタリアの旅」まえがき 200
四万十川の舟遊び 202
伊豆での正月 206

酒 209

古木さん 210
我が交遊記 215
文壇酒友録 220
阿佐ヶ谷案内 229
阿佐ヶ谷会 232
酒わすれ 237
酒解禁 241
一酒徒 244
二級酒 247
酒のこと 250

人 253

酒匂郁也君を憶う 254
署名帖 258
山のホテルの人々 265
川端康成 275
宇野浩二 281
正宗白鳥会見記 287
斎藤謙太郎君の思い出 298
梅雨――太宰治のことなど 302
律儀な井伏鱒二 305
浜本浩との因縁 313
追憶 318
高根の花 325
「枯木のある風景」の出来るまで 331

 

編者解説[山本善行] 339

『文にあたる』感想

牟田都子
(2022年8月30日刊行,亜紀書房,東京, 255 pp., 本体価格1,600円, ISBN:978-4-7505-1754-4目次版元ページ

読了.著者が経験してきた校正逸話がおもしろい.ゲラを手にしたプロの “校正者” のきびしい世界は,ワタクシのようなアマチュアの “蟲捕りお花畑” とはぜんぜんちがう気がする.

本書『文にあたる』は,ジャンル的には職業としての proofreading の実像を描いた:メアリ・ノリス[有好宏文訳]『カンマの女王:「ニューヨーカー」校正係のここだけの話』(2021年1月10日刊行,柏書房,東京, 本体価格2,000円, ISBN: 978-4-7601-5259-9 → 版元ページ)や大西寿男『校正のこころ 増補改訂第二版:積極的受け身のすすめ』(2021年5月20日刊行,創元社,大阪, 254 pp., 本体価格2,200円, ISBN:978-4-422-93219-4目次版元ページ)に近い.

本書では,短いエピソードの積み重なりを通じて,校正者としての姿勢あるいは人生が語られる.ゲラのミスは “拾って” 当然で, “落とせば” 零点というのはコワすぎる.ワタクシがゲラ読みで “蟲捕り” を楽しんでいる(?)のとはまったくの別世界だ.「重版時に訂正する」は確かに免罪符ではない.

本書第2部「常に失敗している仕事」に「人の誤植は拾わない」というエッセイがある.ワタクシだったら,このタイトルは「他人【ひと】」というルビ付きにしそうだが,そんないたずらは即座に黒鉛筆でブスっと刺されるんでしょうねえ.この本には索引が巻末にあった方がよさそうな気がした.

—— 『文にあたる』はこの夏に読むべき1冊.ぜひどーぞ.

『文にあたる』目次

牟田都子
(2022年8月30日刊行,亜紀書房,東京, 255 pp., 本体価格1,600円, ISBN:978-4-7505-1754-4版元ページ

この目次情報はせっせと手入力した.日本の出版社は十分な目次情報を版元ページで公開していないことが意外に多い. “ジャケ買い” でもないかぎり,目次を見ることなく購買意欲が湧き上がるのだろうかという素朴な疑念をワタクシはずっと抱き続けている.


【目次】
はじめに 8

1. 赤鉛筆ではなく鉛筆で 15

そんなことはない 16
サバをめぐる冒険 20
文章の強靭さ 24
アシカを疑えるか 28
どこまで赤くするか 31
全部読む仕事 35
誕生日はいつですか 39
水から水分が 43
あの日の空は 47
餌をやるのかあげるのか 51
意地の張り合い 54
わからないまま通すな 59
気持ちはわかる 62
好きな誤植 65
致命的な誤植 69
「本来は誤り」であっても 73
ためらい傷 78
人生の優先順位 83
すべての本に 88

2. 常に失敗している仕事 103

上手い人を見る 104
失敗のあとに 108
かんなをかけすぎてはいけない 111
罪悪感は必要なのか 115
学びの宝庫 118
訓練のある字 121
職人ではない 125
校正をされてみる 130
人の誤植は拾わない 135
大きな箇所ほど 139
文字の世界 142
教科書には書いていない 145
たった三つ 150
向いていない 153
紙も電子も 157
暗がりを残す 160
全部コピーさせてもらうなら 163
マッチングサイトがほしい 168

3. 探し続ける日々 175

辞書の買い方がわからなかった 176
タフでなければ 185
疑う力 193
小説のリアリティ 200
目を瞑っては 204
直径六十センチの木の実 208
新種の蝶を見つけるように 211
親指サックのシスターフッド 215
読者に気づかれない間違いはない 219
生みの親より 224
真夜中の三日月 227
残る本 231
転職を探す 235

 

おわりに 248
主要参考文献 251

『生物を分けると世界が分かる:分類すると見えてくる、生物進化と地球の変遷』目次

岡西政典
(2022年7月20日刊行,講談社ブルーバックス・B-2208],東京, 254 pp., 本体価格1,000円, ISBN:978-4-06-528818-4版元ページ


【目次】
はじめに 3
プロローグ 分類学者の日常 19
第1章 「分ける」とはどういうことか——分類学、はじめの一歩 29
第2章 分類学のはじまり——人は分けたがる生き物である 45
第3章 分類学のキホンをおさえる——二名法、記載、命名規約とは? 73
第4章 何を基準に種を「分ける」のか?——分類学の大問題 125
第5章 最新分類学はこんなにすごい——分子系統解析の登場と分類学者の使命 157
第6章 生物を分けると見えてくること——分類学で世界が変わる 189
エピローグ  分類学の未来 237
おわりに 241

 

参考文献 [249-244]
さくいん [254-250]

『現代メディア哲学:複製技術論からヴァーチャルリアリティへ』目次

山口裕之
(2022年8月9日刊行,講談社講談社選書メチエ・769],東京, 349 pp., 本体価格2,000円, ISBN:978-4-06-529158-0版元ページ


【目次】
プロローグ 3
序章 現代のメディア世界と複製技術論 13
第I章 メディアの哲学のために 23
第II章 技術性と魔術性――メディア転換のなかの両極 65
第III章 メディアと知覚の変容 129
第IV章 メディアの政治性 225
第V章 ハイパーテクストの彼方へ 299

 

文献一覧 337
あとがき 345

『The Correspondence of Charles Darwin, Volume 29: 1881』刊行

Frederick Burkhardt et al. (eds.)
(2022年7月刊行,Cambridge University Press[Series: The Correspondence of Charles Darwin], Cambridge, xlviii+975 pp., ISBN:978-1-009-23356-9 [hbk] → 版元ページDarwin Correspondence Project

千ページ超の “鈍器本” .ダーウィン書簡全集もいよいよゴールが見えてきたか.

『人文学のためのテキストデータ構築入門:TEIガイドラインに準拠した取り組みにむけて』

一般財団法人人文情報学研究所(監修)/石田友梨・大向一輝・小風綾乃・永崎研宣・宮川創・渡邉要一郞(編)
(2022年7月25日刊行,文学通信,東京, 422 pp., 本体価格3,000円, ISBN:978-4-909658-84-5版元ページ

「TEI=Text Encoding Initiative」の解説書.

『ヒトデとクモヒトデ:謎の☆形動物』目次

藤田敏彦
(2022年8月4日刊行,岩波書店[岩波科学ライブラリー・313],東京, viii+118 pp., 本体価格1,600円, ISBN:978-4-00-029713-4版元ページ

昨日(2022年8月7日)のNHKダーウィンが来た!〉の「カラフルでミラクル★海の大スター!ヒトデ」で放映されましたなあ.https://www.nhk.jp/p/darwin/ts/8M52YNKXZ4/episode/te/BN8X791NW8/


【目次】
あんなヒトデ、こんなクモヒトデ――ヒトデとクモヒトデ写真館 ii
磯のヒトデとクモヒトデに会いにいく iv
1 海の☆の正体――真の姿を知っていますか 1
2 歩いて、潜って、でんぐり返し――動きまわる☆たち 25
3 食べるためのあの手この手――☆たちの食事 35
4 たちの子育て――知られざる一生 53
5 ☆形の謎 79
6 ヒトとヒトデとクモヒトデ 97
〈付録〉さらにマニアックな読者のための巻末解説 109
あとがき 117
写真出典・参考文献 118