『一寸の虫にもラブの魂——求愛と交尾に学ぶ昆虫の生存戦略』目次

『一寸の虫にもラブの魂——求愛と交尾に学ぶ昆虫の生存戦略』
宮竹貴久・日室千尋(編)
(2026年11月1日刊行、朝倉書店、東京, 4 color plates + viii+170 pp., 本体価格3,000円, ISBN:978-4-254-17213-3 → 版元ページ)


【目次】
カラー口絵(4 plates)
まえがき[宮竹貴久・日室千尋] i

序章 性選択と性的対立―その研究略史[宮竹貴久] 1

第1章 ラブの発信:求愛 11

1.1 おどることは伝えること―ナナホシキンカメムシの求愛ダンスにひそむシグナル[向井裕美] 12
1.2 食いつ食われつ,翅なくす―リュウキュウクチキゴキブリの雌雄が配偶時に行う翅の食い合い[大崎遥花] 21
1.3 セミの鳴き声と配偶行動―ツクツクボウシ研究の現状と未来[児玉 建] 32
1.4 テナガショウジョウバエの“求愛”行動―交尾頻度をめぐる三者関係[松尾隆嗣] 40
1.5 死んだふりしている場合じゃない―メスの香りで死んだふりから復活するアリモドキゾウムシのオス[日室千尋・宮竹貴久] 48
1.6 求愛をしないオス―オスもメスも闘うヒメシュモクバエの交尾行動[工藤愛弓] 58

第2章 ラブのかたち:配偶システム 67

2.1 サバクトビバッタのレック―雌雄の出会いを円滑にする秘訣[前野ウルド浩太郎] 68
2.2 生物界随一のラブ―数十年続く夫婦生活を支えるシロアリ社会[高田 守] 76
2.3 ヤマトシリアゲのオスの交尾戦術―地域間比較と交尾戦術に影響を与える要因[石原 凌] 84

第3章 ラブの権化:交尾器 93

3.1 オサムシにおける交尾器形態の多様化(1)―オサムシの出会いと,その生態学的,進化学的帰結[高見泰興] 94
3.2 オサムシにおける交尾器形態の多様化(2)―雌雄交尾器の巨大共進化と雌雄で同調した遺伝子発現[野村翔太] 103
3.3 昆虫交尾器のバイオメカニクス研究―体長より長い交尾器を操るハムシたち[松村洋子] 111

第4章 ラブの末路:交尾後の事情 119

4.1 女王アリのヒミツ―10年以上も精子を保存するメカニズム[後藤彩子] 120
4.2 父性解析から探るコオイムシの繁殖戦略―「やり逃げ」オスはいるか?[鈴木智也・大庭伸也・東城幸治] 128
4.3 オスの移動から見るラブの魂―オスのコクヌストモドキにおける移動活性の違いが交尾前と交尾後の繁殖へ及ぼす影響[松村健太郎] 140
4.4 メスをコントロールするオス―射精物を使用したメスの再交尾抑制とその進化[日室千尋] 147
4.5 レアなうえにアレなオス―ナナフシモドキにおける不可逆的な単為生殖[野崎友成] 159

あとがき[日室千尋] 167
索引 169

『最強のアズキを攻略せよ——研究は晴れときどき泥沼』目次

『最強のアズキを攻略せよ——研究は晴れときどき泥沼』
内藤健
(2026年10月16日刊行、岩波書店[岩波科学ライブラリー・344]、東京, viii+155+3 pp., 本体価格1,800円, ISBN:978-4-00-029744-8 → 版元ページ)


【目次】
はじめに iii
1 そもそもアズキってナニモンなん 1
2 塩害を克服できれば全部解決する 26
3 ナトリウムを追え――「見える化」大作戦 42
4 カリ使いのナカシマ、遺伝解析で泥沼 59
5 リュウくんのデンプン・トラップ 85
6 マリナの最強伝説 102
7 夢の続き 141

 あとがき 153
 図版出典一覧 [2-3]
 参考文献 [1-2]

『弁当の誕生』感想

『弁当の誕生』
飯野亮一
(2026年10月10日刊行、筑摩書房[ちくま学芸文庫・イ-54-5]、東京, 345 pp., 本体価格1,500円, ISBN:978-4-480-51394-6 → 版元ページ)

同じ著者の『〜の誕生』シリーズの三冊目。既刊はすでに読んだ:

  1. 飯野亮一『居酒屋の誕生:江戸の呑みだおれ文化』(2014年8月10日刊行,筑摩書房[ちくま学芸文庫・イ-54-1], 東京,318 pp., ISBN:978-4-480-09637-1 → 感想|目次|版元ページ)
  2. 飯野亮一『晩酌の誕生』(2023年11月10日刊行,筑摩書房[ちくま学芸文庫・イ-54-4], 東京,375 pp., 本体価格1,300円, ISBN:978-4-480-51216-1 → 感想|目次|版元ページ)

最新刊の『弁当の誕生』も、前著二冊と同じく、江戸時代以前からの絵図をふんだんにちりばめて、平安時代の「破子【わりご】」に始まり現在にまで続く「弁当」の歴史をたどる。誰がいつどういうときに弁当を使ったのかを時代ごとに考証する構成に引き込まれる。「幕の内」や「おにぎり」の系譜をたどる章も楽しい。前二冊はもっぱらお酒絡みの内容だったが、本書は寺子屋に通う子どもたちも登場する。

日本の弁当文化については、前に読んだ:権代美重子『日本のお弁当文化:知恵と美意識の小宇宙』(2020年4月20日刊行,法政大学出版局,東京, 252 pp., 本体価格2,200円, ISBN:978-4-588-30052-3 → 目次| → 版元ページ)も印象に残っている。


【目次】
はじめに 3
序章 江戸の庶民と弁当 19
第一章 弁当のルーツを探る 25
第二章 弁当の名の出現と普及 55
第三章 花見と弁当 73
第四章 幕の内弁当の誕生 104
第五章 芝居見物と弁当 144
第六章 弁当の発展 198
第七章 日常生活と手弁当 239
第八章 おにぎりの歴史 268
結び 歴史が育んだ日本の弁当文化 328
おわりに 331
参考史料・文献一覧 334

『フォルモサ南方奇譚』読了

『フォルモサ南方奇譚』
倉本知明
(2025年4月20日刊行、春秋社、東京, 16 color plates + xiv + 350 pp., 本体価格2,500円, ISBN:978-4-393-42463-6 → 目次|版元ページ)

松山寝読み本として読了。台南から高雄さらに恒春半島へと続く台湾南端部はまったく未知の土地。「生蕃」とか「熟蕃」という台湾先住民の日本的な呼称は前から知っていたが、この地域をめぐる複数の台湾先住民族と侵略者・移住者の絶え間ない衝突と和解の歴史を本書は伝えている。この地に住む著者の体験と伝承されてきた言い伝えや都市伝説がないまぜとなって、「なんてフォルモサ!」とつぶやいてしまった。

『〔増補〕木琴デイズ —— 平岡養一「天衣無縫の音楽人生」』目次

『〔増補〕木琴デイズ —— 平岡養一「天衣無縫の音楽人生」』
通崎睦美

(2026年11月13日刊行,白水社[白水Uブックス・Uh011],東京,484 pp., 本体価格2,000円, ISBN:978-4-560-68011-7 → 目次|版元ページ|著者プログ〈通崎好み製作所〉)

十年以上前に出た初版:通崎睦美『木琴デイズ —— 平岡養一「天衣無縫の音楽人生」』(2013年9月9日刊行,講談社,東京,2 plates + 342 pp., ISBN:978-4-06-218592-9 → 書評|目次|版元ページ|著者プログ〈通崎好み製作所〉)の増補改訂版。ご恵贈ありがとうございました。


【目次】
口絵[2 plates]
序 7
第1章 神様がくれたもの 19
第2章 木琴王国アメリカ 55
第3章 ラジオスター 77
第4章 二つの祖国 113
第5章 ヴィルトゥオーゾへの道 131
第6章 日米交換船 153
第7章 音楽挺身隊員 171
第8章 国民的音楽家 221
第9章 木琴事始め 259
第10章 木琴からマリンバへ 279
第11章 心から、身体から 303
第12章 終生のライヴァル・朝吹英一 359
むすび 375
あとがき 397

補章『木琴デイズ』、その先へ 401
1 新たな縁
2 ラクーア音楽伝道団と亀井湘南
3 平岡養一に出会う旅
4 黒磯教会のマリンバ
5 直江津で生まれた「ヤマヒロ木琴」
6 系譜をたどって

主要参考文献 459
Uブックス版に寄せて 463
解説[小沼純一] 473

『世界の書店を旅する[増補新版]』目次

『世界の書店を旅する[増補新版]』
ホルヘ・カリオン[野中邦子訳]
(2026年7月20日刊行、白水社、東京, 377+37 pp., 本体価格3,800円, ISBN:978-4-560-02590-1 → 版元ページ)


【目次】
はしがき――シュテファン・ツヴァイクの古い短編小説から出発して 7
1 旅はいつも 20
2 アテネ 最初の一歩 36
3 世界最古の書店 47
4 〈シェイクスピア・アンド・カンパニー〉 63
5 政治的であるべく運命づけられた書店 85
6 東方世界【オリエント】の書店 110
7 北米――東から西へ 130
8 中南米――北から南へ 157
9 脱神話化されたパリ 190
10 書店チェーン 212
11 世界の果ての本と書店 231
12 ショー・マスト・ゴー・オン 245
13 日々の本屋 265
14 バーチャル書店 283

エピローグ――すべての始まりの終わり 308
世界の書店を旅する――パノラマ 345
解説――旅へのいざない[ロジェ・シャルチエ] 363

訳者あとがき 373
ウェブサイト一覧 [37]
映像作品一覧 [35-36]
参考文献 [26-35]
事項索引 [17-25]
人名索引 [1-16]

『宮本常一:逸脱する民俗学者』読了

『宮本常一:逸脱する民俗学者』
岩田重則
(2024年5月30日刊行、河出書房新社、東京, 304 pp., 本体価格2,800円, ISBN:978-4-309-25759-4 → 目次|版元ページ)

読了。たくさんの著書・論考を書き続けた宮本常一だったが、彼の生涯をたどることで、ある著作がいつどういう状況で書かれたのか、背後の事情や相互のつながりはどうだったかが見えるとてもいい伝記だった。こういう「著作マップ」はほんとうは著者自身が書くのがいいとワタクシは思うが、生きるのに忙しすぎた宮本常一にはそういう時間はきっとなかったのだろう。

『フォルモサ南方奇譚』目次

『フォルモサ南方奇譚』
倉本知明
(2025年4月20日刊行、春秋社、東京, 16 color plates + xiv + 350 pp., 本体価格2,500円, ISBN:978-4-393-42463-6 → 版元ページ)


【目次】
カラー口絵(16 pp.)
はじめに i
1 羅漢門の皇帝陛下 3
2 客家と仮黎 よそ者たちが唱った故郷 19
3 清あるを知って日本あるを知らず 六堆客家興亡史 33
4 左営旧城三百年のマジナイ 49
5 高雄版ドラゴンクエスト 曹公と龍の母子たち 65
6 伝説の黄金郷を探して 83
7 浸水営古道クロニクル 忘れられた騒乱 99
8 亡霊たちの眠る町 タイワンザルと博物学者 121
9 荖濃渓サバイバル 帰ってきた紅毛の親戚と合従連衡するマイノリティ 137
10 瑯嶠八宝公主譚 カミさまとなったおひいさま 155
11 1871漂流民狂詩曲 177
12 ワタシハダレ? 台湾出兵と忘れられた拉致事件 201
13 「鬼」をもって神兵となす 223
14 神を燃やす 241
15 土匪と観音、ときどきパレスチナ 261
16 フォルモサ水滸伝 285
17 生きべくんば農民と共に、死すべくんば農民のために 315

主要参考文献 345

『宮本常一:逸脱する民俗学者』目次

『宮本常一:逸脱する民俗学者』
岩田重則
(2024年5月30日刊行、河出書房新社、東京, 304 pp., 本体価格2,800円, ISBN:978-4-309-25759-4 → 版元ページ)

道後樋又の大学図書館には “宮本常一本” がたくさんあるので、伝記を一冊借りてきた。2013年8月刊行の旧版『宮本常一:逸脱の民俗学者』(河出書房新社)の改題新装版。


【目次】
はじめに 1

第 I 章 故郷周防大島からの出発 11

 生活体験の客体化 11
 調和と共同 15
 生活体験の延長線上に 35

第 II 章 逸脱の「民俗誌」学者 66

 柳田民俗学と渋沢民具学の学習 66
 地域「生活誌」学者としての出発 108
 保守主義者としての完成 138

第 III 章 創造的人文科学者の誕生 164

 社会経済史学者としての再出発 164
 保守主義者のかなしみ・疑問・批判 201
 総合社会史学としての完成 237

むすび 281
註 288
参考文献 294
あとがき 303

『動物系統分類学』着弾!

『動物系統分類学』
柁原宏・島野智之(編集主幹)|岡本卓・自見直人・中野隆文・松沼瑞樹・山崎博史(編)
(2026年9月10日刊行、中山人間科学振興財団/中山書店、東京, xxviii+1,499 pp., 本体価格4,500円, ISBN:978-4-521-75157-3 → 版元ページ|twitter(𝕏))

このページ数でこの値段は文字通りの価格破壊本。