『秋冬春の蛾生態図鑑』

秋冬春の蛾生態図鑑
今井初太郎
(2025年10月20日刊行、メイツ出版、東京, 207 pp., 本体価格3,000円, ISBN:978-4-7804-3093-6版元ページ

「虫の本」を買うことは今ではあまりなくなったが、幸いにして大学図書館がフィールド科学関連の本を積極的に公費購入してくれるので、図書館に足を運べばこういう新刊を手にする機会に恵まれる。やっぱりフユシャクはいいなあ。

『中国蝶類図鑑』

中国蝶類図鑑
青山潤三
(2025年8月25日刊行、南方新社、鹿児島, 235 pp., 本体価格4,800円, ISBN:978-4-86124-548-0版元ページ

大学図書館に納本された新着図書。「蝶の本」は自分で買うことはまずないが、図書館に並んでいるからにはありがたく借り出すことにした。その昔、自分でもっていた白水隆の『原色台湾蝶類大図鑑』(1960年、保育社)を抱え込んで舐めるように読んだことを思い出す。

『僕たちは伝統とどう生きるか』目次

僕たちは伝統とどう生きるか
小倉ヒラク
(2026年4月21日刊行、講談社[講談社現代新書・2808]、東京, 226 pp., 本体価格960円, ISBN:978-4-06-543348-5版元ページ

著者の名を見て、てっきり「また発酵食文化の新刊か」と思ったら、さにあらず、今までとはスコープがかなりちがう本。


【目次】
プロローグ あなたにとって、伝統とは何ですか? 3
第1章 大文字の伝統と小文字の伝統 23
第2章 「歴史」の誕生、さびしさの地平融合 59
第3章 発酵〜見えないものとつむぐ伝統〜 87
第4章 民藝〜つくることの伝承〜 133
第5章 鵜飼〜異なる存在と、風土を旅する〜 177
エピローグ 向かい合うな、となり合え 215
スペシャルサンクス 224
ブックガイド 226

『鳥と詩人 —— 自然と文学を愛する人たちへ』目次

鳥と詩人 —— 自然と文学を愛する人たちへ
ジョン・バローズ[田中浩司訳]
(2026年4月30日刊行、新評論、東京, 384 pp., 本体価格4,500円, ISBN:978-4-7948-1308-4版元ページ

大街道の松山三越ジュンク堂書店で袖を引かれた新刊。19世紀アメリカのネイチャー・ライティング作品をひさしぶりに読むことになる。


【目次】
訳者による著者および本書の紹介 1
序文 17
I 鳥と詩人 19
II 自然の片鱗 105
III 鳥のメドレー 149
IV 四月 183
V 春の詩 203
VI 私たちの田園の神性 217
VII 天才以前 249
VIII 美以前 261
IX エマーソン 275
X ワシの飛翔 —— ウォルト・ホイットマンへ 309
参考文献 382
索引 [384-383]

『洛中生息』再読

洛中生息
杉本秀太郎
(1976年10月25日刊行、みすず書房、東京, 306 + 4 plates + 2 pp.)

大学図書館の除籍本としてもらってきた本。半世紀前の京都の街なかのようすを記したこのエッセイ本は、続編『続・洛中生息』(1979年3月、みすず書房)とともに、ワタクシの〈みなか文庫〉に前世紀から所蔵されていて、もちろんとっくの昔に読了したはずだ。ところが、道後温泉での寝読み本としてあらためて読み直してみると、まったく既読感が湧いてこない。路地【ろうじ】と図子【ずし】のちがいをひさしぶりに思い出した。かつて読んだのはもう40年以上前だから、記憶が揮発しつつあるのだろうか。この際、『続・洛中生息』も再読しないといけないかも。

『きのうの空』読了

きのうの空
松本道子
(1989年10月1日刊行、牧羊社、東京, 242 pp., ISBN:4-8333-0974-2

同じ著者による回想録ではあるが、前著『風の道』(1985年7月6日刊行、ノラブックス、東京, 8 plates + 225 pp., ISBN:4-88981-016-1)が仕事相手としてつきあいのあった文学者群像を描いたのに対し、本書は著者にとっての身内あるいは身近な人たちを回顧したプライベートな本だ。

『本棚の記憶 —— みなか先生の読書人生と「みなか食堂」の自炊爛漫』予約開始

本棚の記憶 —— みなか先生の読書人生と「みなか食堂」の自炊爛漫
三中信宏
(2026年6月10日刊行予定、灯光舎[本と人生・2]、京都, xiv+277+17 pp., 本体価格2,300円, ISBN:978-4-909992-11-6目次版元ページ

アマゾンなどオンライン書店での予約販売が始まった。さあ、販促イノチ。

『風の道 —— 編集者40年の思い出』読了

風の道 —— 編集者40年の思い出
松本道子
(1985年7月6日刊行、ノラブックス、東京, 8 plates + 225 pp., ISBN:4-88981-016-1

戦時中から戦後にかけて講談社の編集者・校閲者として勤めた著者の回想。三島由紀夫・室生犀星・平林たい子・円地文子をはじめとして当時の数多くの文学者・小説家の名前が登場する。

『Tradition as Change in Chanoyu: Temae Diversity since Rikyū in 44 Schools』

Tradition as Change in Chanoyu: Temae Diversity since Rikyū in 44 Schools
Hirota Yoshitaka[Translated by Tim Cross]
(2026年4月刊行、Authorship, Kyoto, x+270 pp., 本体価格6,800円, ISBN:978-4-9914738-0-7

ご恵贈感謝です。原書:廣田吉崇『お点前の研究 —— 茶の湯44流派の比較と分析』(2015年3月30日刊行,さいはて社[旧・大隅書店],草津, vi+216 pp., 本体価格4,000円, ISBN:978-4-905328-10-0目次版元ページ)。

『本棚の記憶 —— みなか先生の読書人生と「みなか食堂」の自炊爛漫』目次

本棚の記憶 —— みなか先生の読書人生と「みなか食堂」の自炊爛漫
三中信宏
(2026年6月10日刊行予定、灯光舎[本と人生・2]、京都, xiv+277+17 pp., 本体価格2,300円, ISBN:978-4-909992-11-6版元ページ


【目次】
はじめに:ようおこしやしとくれやしたなあ i
プロローグ〈上がりの出囃子〉 “文は人なり”、“食は人なり” 1

〈先付け〉 お座敷と高座 11

京都篇 21

1 伊勢湾台風のおぼろげな記憶 23
2 秋茱萸の滋味 24
3 深草の原っぱから伏見稲荷の山へ 26
4 おくどさんと天窓:「正調きつね丼」と「玉子丼」 27
5 剥製標本とコレクター癖の開眼 31
6 麦飯のあじない想い出:「土鍋玄米糅飯」 33
7 叩けば音が出るマリンバ 35
8 お豆さんあれこれ:「五目豆」と「黒豆」 37
9 童話と図鑑、テクストとパラテクスト 41
10 “味の素”は何処へ:「肉じゃが」と「皮付き新じゃがの山椒風味煮っころがし」 43
11 速記を学んだ日 47
12 かしわの天国:「鶏むね肉と大根の炊いたん」と「鶏手羽元の炊いたん」 50
13 稲藁ひとり遊び 54
14 ないもんねだり:「なま節の炊いたん」 58
15 “サードプレイス”を求めて(1):山遊びと川遊び 61
16 あほぼんとぼけなす:「茄子とはぐら瓜の煮びたし」と「秋茄子と万願寺の煮びたし」 64
17 鉄分いささか多くして、東奔西走南船北馬 67
18 日々の常備菜:「基本のポテトサラダ」と「夏野菜のラタトゥイユ」 70
19 “サードプレイス”を求めて(2):高校うらおもて 74
20 京女おそるべし:「コロナ風たまごサンド」 81

箸休め(1) 分類と系統 87

東京篇 93

1 乱世東大駒場寮:東京ひとり暮らしの始まり 95
2 鍋もともに育つ:「牛すね肉カレー」と「丸ごとキャベツカレー」 100
3 ここは“下宿館”か、はたまた“一刻館”か:千駄木ライフ(1) 105
4 フライパンで決まる:「ハンバーグ」と「スペイン風オムレツ」 109
5 元祖〈みなか食堂〉創業の頃:千駄木ライフ(2) 115
6 たくさんつくれ:「けんちん汁」 118
7 谷根千の細道へ:千駄木ライフ(3) 120
8 他人には言えない黒歴史:「(やや背徳の)ガーリックバター醤油ポークソテー丼」 122
9 本棚に記憶が刻まれている 125
10 厨房修行:「銀杏むき」から「銀杏ご飯」へ 129
11 一冊の本が一生ついて回る 133
12 食の記憶は揮発しない:「一斤カレーパン」 135
13 古書とのひそやかな対話 137
14 失われた麺を求めて:「はるばるてい香麺」への道のり 141
15 形あるものはいずれなくなる 145
16 美麗島の味はいかに:「魯肉飯」 148
17 図書館に根を生やす 150
18 寒い季節に:「アイリッシュ・シチュー」と「ソーダ・ブレッド」 153
19 自分だけの読書空間を確保する 156
20 寿ぐパーティー料理:「ローストビーフ」 159

箸休め(2) 生物学と哲学 162

つくば篇 169

1 ある“多体問題”の顛末、あるいは遠距離という宿命 171
2 “麺食い”への道は遠い:「花クレソンのパスタ」 176
3 ところかまわず「キャレル」と「クロチュール」を 178
4 暑ければ冷たくして:「桃とモッツァレラのパスタ」 181
5 パスタは千変万化する 183
6 軽食ではないパスタ:「ボローニャ風ラグー」 187
7 『イタリア料理大全』を読んで 189
8 逃亡先としての厨房:「丸干し大根めし」と「玄米栗ご飯」 195
9 行き詰まったときの飯の本あれこれ 196
10 寒い季節の定番:「牛肉の黒ビール煮込み」と「牛すね肉の菜の花ポトフ」 197
11 読者は一日にしてならず 201
12 冷たいスープの悦楽:「赤ビーツの冷製ポタージュ」 205
13 伝記読みの愉しみ 205
14 ぎゅうぎゅう詰めて:「マジャール風パプリカ肉詰め」と「白菜と豚バラ肉の土鍋蒸し」 213
15 日記は人生の襖の下張 219
16 温製スープで温まる:「蓮藕排骨湯」と「クレソンのポタージュ」 225
17 まとまりとしての蔵書のゆくえ 228
18 たまにはお魚もどうぞ:「土鍋鯛めし」 233
19 いつかは来る最後の“蔵書じまい” 235
20 〆が大切:「丸鶏ローストチキン」と「土鍋鶏雑炊」 241

食後酒 ことばづきあい 245

エピローグ〈下がりの受け囃子〉 去者日以疏、来者日已親 253
おわりに:おはようおかえりやす 267

文献 [11-17]
店名索引 [10]
事項索引 [4-10]
人名索引 [2-3]
料理索引 [1]