『ソバとシジミチョウ:人—自然—生物の多様なつながり』目次

宮下直
(2023年9月30日刊行、工作舎、東京, viii+244 pp., 本体価格2,600円, ISBN:978-4-87502-557-3版元ページ


【目次】
カラー口絵 i-viii
はじめに 8
第1章 人と自然の歴史 生物としての「ヒト」から社会を創る「人」へ 13
第2章 里山の多様な生物 景観-生物-人間活動の相互作用について 73
第3章 ソバとシジミチョウ 共に生き活かされる「つながり」の不思議 143
第4章 人と自然のリアルな関係 人工資本で充満した世界からの脱却 217
あとがき 232
参考文献 [239-236]
索引 [243-241]
著者紹介 244

『系統樹思考の世界:すべてはツリーとともに』反響(続57)

三中信宏
(2006年7月20日第1刷刊行|2006年8月4日第2刷刊行|2009年12月18日第3刷刊行|2010年5月10日第4刷刊行|2011年10月7日第5刷刊行|2013年6月28日電子本刊行|2015年4月14日第6刷刊行|2018年4月17日第7刷刊行|2021年8月31日第8刷刊行,講談社[現代新書1849],東京,296ページ, ISBN:978-4-06-149849-5版元ページコンパニオンサイト|「さらに知りたい人のための極私的文献リスト」を公開)

読書メーター

「石さんの感想・レビュー」(2023年8月17日)
https://bookmeter.com/reviews/115544833


読書メーター

「跼さんの感想・レビュー」(2023年8月10日)
https://bookmeter.com/reviews/115370965

『なぜ壁のシミが顔に見えるのか:パレイドリアとアニマシーの認知心理学』目次

高橋康介
(2023年9月15日刊行,共立出版[日本認知学会編〈越境する認知科学〉・10 ],東京, xii+251 pp., 本体価格2,800円, ISBN:978-4-320-09470-3版元ページ

なぜ “パレイドリア” 本だと買いたくなるのか。


【目次】
「越境する認知科学」刊行にあたって(「越境する認知科学編集委員会) iii
はじめに v

第1章 「見る」とはどういうことだろうか? 1

1.1 火星の人面岩・人面魚・添い寝しめじ 1
1.2 過剰に意味を見る 4
1.3 超能力・お告げ・ゲン担ぎ 6
1.4 認知バイアス 8
1.5 知覚の構造 15
1.6 不良設定問題 18
1.7 認識のゴール 21
1.8 多義性の中の唯一性 24
1.9 真実は蜃気楼のように 29
1.10 パレイドリアは奇妙で特異な知覚現象か 37

第2章 パレイドリアの認知心理学 40

2.1 パレイドリアとは 40
2.2 パレイドリアの特徴づけ 47
2.3 顔のパレイドリア 63
2.4 パレイドリアから何を読み取るか 69
2.5 パレイドリアと視線 72
2.6 パレイドリアと顔の検出 79
2.7 パレイドリアと脳の情報処理 86

第3章 パレイドリアを巡る冒険 96

3.1 パレイドリアと顔文字 96
3.2 パレイドリアとデザイン 106
3.3 パレイドリアと美 109
3.4 赤ちゃんとパレイドリア 111
3.5 パレイドリア・幻視・現実感 116
3.6 生き物だらけのパレイドリア 121

第4章 アニマシーの認知心理学 125

4.1 生き物に対する特別な認知 126
4.2 アニマシー知覚とは 139
4.3 社会性のアニマシー 144
4.4 主体性のアニマシー 156
4.5 動物性のアニマシー 164
4.6 動きの同期によるアニマシーの消失 178
4.7 アニマシー知覚を読み解く 182
4.8 アニマシー知覚と脳の情報処理 192

第5章 日常に潜むアニマシー知覚 197

5.1 生き物らしさと不気味さ 197
5.2 人工物の中に生まれるアニマシー 206
5.3 擬人化とアニマシー 213

第6章 なぜ壁のシミが顔に見えるのか 221

6.1 致命的なエラーを避ける 222
6.2 過剰な意味付けと情報処理の効率 226
6.3 パレイドリアとアニマシー知覚のこれから 230

 

引用・参考文献 232
あとがき 242
索引 249

『数の値打ち:グローバル情報化時代に日本文学を読む』目次

ホイト・ロング[秋草俊一郎・今井亮一・坪野圭介訳]
(2023年8月30日刊行,フィルムアート社,東京, 397+xvi pp., 本体価格4,000円, ISBN:978-4-8459-2130-0版元ページ

これは書評依頼本として。


【目次】
日本語版への序文 7
序章 数の不確かさ 11
第1章 事実と差異 35
第2章 アーカイヴとサンプル 103
第3章 ジャンルと反復 179
第4章 影響と判断 235
第5章 言説とキャラクター 291
エピローグ 数の差異 371
訳者あとがき 390

 

補遺 [ix-xvi]
索引 [i-viii]

『分類思考の世界:なぜヒトは万物を「種」に分けるのか』残響(90)

三中信宏

(2009年9月20日第1刷刊行/2009年10月8日第2刷刊行/2009年12月3日第3刷刊行/2013年7月26日電子本刊行/2015年5月8日第4刷刊行/2018年1月19日第5刷刊行/2021年11月8日第6刷刊行,講談社[現代新書2014],本体価格900円(税込価格990円),328 pp.,ISBN:978-4-06-288014-5目次コンパニオンサイト版元ページ残響録

読書メーター

「石さんの感想・レビュー」(2023年7月23日)
https://bookmeter.com/reviews/115052350

『近畿地方のある場所について』感想

背筋
(2023年8月30日刊行,KADOKAWA,東京, 334 + 袋綴じ取材資料[8 pp.],本体価格1,300円, ISBN:978-4-04-737584-0版元ページ

ひさしぶりに “新耳袋” のような本を高速読了して満足している.さまざまな情報の “断片” をつなぎあわせてある物語の “全体” を推測する愉しみを読者に味わわせてくれる本.怖いかと訊かれたらそれはもちろん怖い本だ.しかし,かつてのメディアファクトリー版『新耳袋[全10巻]』が,どれもこれもカバージャケットを剥いたらいきなり “出てきて” 思わずのけぞる心臓に悪い装丁デザインだったのに対して,本書はその点をちゃんと配慮してくれる.とりわけ,『近畿地方のある場所について』巻末のかなりヤバい取材資料をわざわざ「袋綴じ」にしてくれていて,これは良心的だとワタクシは感じた.とてもコワそうなのでまだ開封してませんが(ワタクシは小心者).こういう背筋がゾクゾクする本がお好きなアナタ,夜に通読すれば迫りくる恐怖感が満喫できるでしょう.どーぞ.

『鵼の碑』

京極夏彦
(2023年9月14日刊行,講談社講談社ノベルス・キF-21],東京, 830 pp., 本体価格2,200円, ISBN:978-4-06-515045-0版元ページ

800ページ超の鈍器本が夜の闇から現れた:「罔くとも在るが如し;在りても罔きが如し」.本書は,本シリーズの17年ぶりの新刊とのこと.ワタクシの手元にはその証拠がある.

シリーズ前著である京極夏彦邪魅の雫』(2006年9月26日刊行,講談社講談社ノベルス・キF-13],東京, 818 pp., 本体価格1,600円, ISBN:4-06-182438-4版元ページ)を確かめると,確かに17年の年月が経っている.巻末のシリーズリストを見ると,次回作として『鵼の碑』が挙げられている.かつての約束は確かに守られたのだ.拍手拍手.

四六判1200ページ超の単行本版『鵼の碑』も同時発売されたようだが,きっと本文も組版も著者自身による変更がなされているのだろう.しかし,やはりここはノベルス版を選ぶしかない.『鵼の碑』のオビ裏には “次回作” として『幽谷響の家』なる書名が予告されている.出版が17年後にならないことを祈るのみ.