2016-12-01から1ヶ月間の記事一覧

『生物学の哲学入門』(短評)

森元良太・田中泉吏 (2016年8月30日刊行,勁草書房,東京, iv+222 pp., 本体価格2,400円, ISBN:9784326102549 → 目次|版元ページ)21世紀の生物科学はとりわけめざましい分子データの蓄積により,これまで未解明だったさまざまな諸問題に新たな光を投げか…

『The Monkey's Voyage: How Improbable Journeys Shaped the History of Life』(短評)

Alan de Queiroz (2014年1月7日刊行,Basic Books, New York, viii+360 pp., ISBN:9780465020515 [hbk] → 目次|版元ページ|特設ページ)生物の遺伝子あるいはゲノムの情報は,それまでは断片的にすら情報が得られなかった系統関係と地理的分布に関する知…

『The Future of Phylogenetic Systematics: The Legacy of Willi Hennig』(短評)

David M. Williams, Michael Schmitt, and Quentin D. Wheeler (eds.) (2016年6月刊行, Cambridge University Press[The Systematics Association Special Volume Series: 86], Cambridge, xvi+488 pp., US$155.00 / £99.99, ISBN:9781107117648 [hbk] → …

『Die Kunst der Benennung』(短評)

Michael Ohl (2015年刊行, Matthes & Seitz, Berlin, 318 pp., ISBN:9783957570895 [hbk] → 目次|版元ページ)生物分類の歴史を「命名」の視点から綴った興味深いエッセイ.学名や通俗名の背後に潜む歴史的エピソードや社会的背景,そして人間模様を織り込…

『早田文藏:臺灣植物大命名時代』(短評)

吳永華 (2016年8月刊行,國立臺灣大學出版中心[臺灣研究先行者叢書: 3],臺北,xvi+439 pp., 460元, ISBN:9789863501701 → 目次|版元ページ)旧日本統治時代の台湾の植物相を研究し,晩年は「動的分類学」へと傾斜していった植物分類学者・早田文蔵の初…

「『月刊みすず』「読書アンケート」用セレクション5冊+次点5冊(2016年)」

毎年恒例の『月刊みすず』の「読書アンケート」原稿依頼が年末に届いた.今年は下記の5冊を選び,次点5冊と合わせてリストアップする.書評原稿は正月三が日のうちに書き上げよう: 今年の5冊【書名】『早田文藏:臺灣植物大命名時代』 【著者】 吳永華 【刊…

『Organisms and Personal Identity: Individuation and the Work of David Wiggins』

Adam M. Ferner (2016年3月刊行,Routledge[Series: History and Philosophy of Biology], London, ISBN:9781848935730 [hbk] → 版元ページ)出版されていたことをうっかり失念していた.発注だん.

『Biometrics and Morphometrics for Anthropologists』

Fred L. Bookstein (2017年10月刊行予定,Wiley-Blackwell, Hoboken, ca 300 pp., ISBN:9781118656075)ISBNが付いたぞ.Cambridge UP じゃないのか.

『きずなと思いやりが日本をダメにする:最新進化学が解き明かす「心と社会」』

長谷川眞理子・山岸俊男 (2016年12月20日刊行,集英社インターナショナル,東京, 295 pp., ISBN:9784797673326 → 版元ページ) 【目次】 第1章 「心がけ」「お説教」では社会は変わらない 9 第2章 バンナが産み出した「心」 43 第3章 「協力する脳」の秘密 …

『系統樹思考の世界:すべてはツリーとともに』反響(続40)

三中信宏 (2006年7月20日第1刷刊行|2006年8月4日第2刷刊行(正誤表)|2009年12月18日第3刷刊行(正誤表)|2010年5月10日第4刷刊行(正誤表)|2011年10月7日第5刷刊行(正誤表)|2013年6月28日電子本刊行,講談社[現代新書1849], ISBN:4061498495(I…

『江戸の酒:つくる・売る・味わう』

吉田元 (2016年12月16日刊行,岩波書店[岩波現代文庫・学術356],東京, viii+257 pp., 本体価格1,080円, ISBN:9784006003562 → 版元ページ) 【目次】 岩波現代文庫版まえがき iii 第1章 花の田舎の酒 —— 京都の近世酒づくり 1 第2章 酒づくりの技術 —— …

『通論考古学』

濱田耕作 (2016年12月16日刊行,岩波書店[岩波文庫・青N120-1],東京, 302 pp., 本体価格840円, ISBN:9784003812013 → 版元ページ)

『入門!進化生物学:ダーウィンからDNAが拓く新世界へ』

小原嘉明 (2016年12月25日刊行,中央公論新社[中公新書・2414],東京, x+271 pp., ISBN:9784121024145 → 版元ページ)

『本物の名湯ベスト100』

石川理夫 (2016年12月20日刊行,講談社[現代新書・2404],東京, viii color plates + 237 pp., ISBN:9784062884044 → 版元ページ)

『Die Kunst der Benennung』第4章

Michael Ohl (2015年刊行, Matthes & Seitz, Berlin, 318 pp., ISBN:9783957570895 [hbk] → 目次|版元ページ) 第4章「Typen und die Materialität der Namen」(pp. 113-144)読了.ずいぶん間が空いてしまった.著者は「なぜヒト Homo sapiens には “タ…

『書楼弔堂 破暁』

京極夏彦 (2013年11月30日刊行,集英社,東京, 500pp., 本体価格1,900円, ISBN:9784087715408 → 版元ページ)冒頭章「探書壱:臨終」(pp. 7-88)から: 「知見が欲しいのであれば,借りて読もうが立ち読みしようが同じことです.一読理解しさえすれば,そ…

『書楼弔堂 炎昼』

京極夏彦 (2016年11月30日刊行,集英社,東京, 514pp., 本体価格1,900円, ISBN:9784087710182 → 版元ページ)

『書楼弔堂 破暁』

京極夏彦 (2013年11月30日刊行,集英社,東京, 500pp., 本体価格1,900円, ISBN:9784087715408 → 版元ページ)

『温泉達人会・Volume 10 - 2016』

温泉達人会(編著) (2016年12月20日発行,温泉達人会事務局/栞文庫,東京,128pp., 本体価格1,000円,ISBN:9784990636067 → 温泉達人会ホームページ) 創刊10周年記念号の特集は〈創立20周年記念企画・温泉達人海温泉番付〉.

『新版 動物進化形態学』

倉谷滋 (2017年1月刊行予定,東京大学出版会[Natural History Series],東京, 本体価格12,200円, ISBN:9784130601986 → 版元ページ)10年以上前に出た:倉谷滋『動物進化形態学』(2004年1月8日刊行,東京大学出版会[Natural History Series],東京, vi…

『普遍音楽:調和と不調和の大いなる術』

アタナシウス・キルヒャー[菊池賞訳] (2013年7月10日刊行,工作舎,東京, 446 pp., 本体価格4,800円, ISBN:9784875024507 → 版元ページ|特設ページ|紹介ページ) 【目次】 献辞 26 恵み深き読者への前書き 31第1巻 解剖学 37第2巻 文献学 93第3巻 楽器 …

『近代科学の形成と音楽 』

ピーター・ペジック[竹田円訳] (2016年12月15日刊行,NTT出版,東京, viii+478 pp., 本体価格5,000円, ISBN:9784757160651 → 版元ページ) 【目次】 序章 3 第1章 音楽と古代科学の起源 15 第2章 オレームの夢 33 第3章 動かないものを動かす 55 第4章 無…

『ダメな統計学:悲惨なほど完全なる手引書』

アレックス・ラインハート[西原史暁訳] (2017年1月刊行予定,勁草書房,東京, 本体価格2,200円, ISBN:9784326504336 → 版元ページ) すでに訳者サイト〈Colorless Green Ideas〉で公開されたpdf版あり:「『ダメな統計学』冊子PDFの公開」(2014年12月28…

『みなか先生といっしょに 統計学の王国を歩いてみよう:情報の海と推論の山を越える翼をアナタに!』書評(5)

三中信宏 (2015年6月5日刊行,羊土社,東京,191 pp., 本体価格2,300円, ISBN:9784758120586 → 目次|版元ページ|コンパニオン・サイト) lionusの日記(続) 「みなか先生といっしょに統計学の王国を歩いてみよう 情報の海と推論の山を越える翼をアナタに…

『科学革命の構造』

トーマス・クーン[中山茂訳] (1971年3月5日刊行[1993年10月5日第25刷],みすず書房,東京, xii+278 pp., ISBN:4622016672 → 版元ページ) 今朝,ゴミ出しに行ったら他の雑本と一緒に縛られて捨てられていたので回収.どこぞの医大の検収印が押されてい…

『できる研究者の論文作成メソッド:書き上げるための実践ポイント』

ポール・J・シルヴィア[高橋さきの訳] (2016年12月12日刊行,講談社サイエンティフィク,東京,xii+258 pp., 本体価格2,000円, ISBN:9784061556270)ブツ着便.ワタクシのやや自虐ネタ気味の「推薦の言葉」もそのまま載ってるやん(汗).お買上げ,毎度…

『南方熊楠:複眼の学問構想』

松居竜五 (2016年12月下旬刊行予定,慶應義塾大学出版会,東京, 本体価格4,500円, ISBN:9784766423624 → 版元ページ)年の瀬に出る予定の分厚い伝記.600ページ超とは!

『〆切本』

左右社編集部 (2016年9月20日刊行,左右社,東京, 366 pp., 本体価格2,300円, ISBN:9784865281538 → 版元ページ)別府で♨に浸かりながら読み進んだ.わが身を振り返ればけっして笑えない笑えない.カバーや本体にびっしり書き込まれた「苦悩の言葉たち」が…

『新たな魚類大系統:遺伝子で解き明かす魚類3万種の由来と現在』

宮正樹 (2016年10月31日刊行,慶應義塾大学出版会[遺伝子から探る生物進化・4],東京, 4 color plates + xiv + 216 pp., 本体価格2,400円, ISBN:9784766422986 → 目次|版元ページ) 【書評】※Copyright 2016 by MINAKA Nobuhiro. All rights reserved …

『別府八湯温泉本2016〜2017年版』

ハットウ・オンパク監修 (2016年9月25日刊行,おおいたインフォーメーションハウス,大分,本体価格500円) 一年ぶりのJR別府駅内の書店にて入手.別府に来てこの『温泉本』をもっていないヤツはもぐりだ!