『グレイ解剖学の誕生:二人のヘンリーの1858年』

ルース・リチャードソン[矢野真千子訳]

(2010年9月30日刊行,東洋書林,東京,398 pp.,ISBN:97848872177990 → 版元ページ

解剖学史の本は珍しいのですぐ目に留まる.本書はビクトリア時代のロンドンが舞台だが,半世紀あまりさかのぼれば,外科医の先駆者ジョン・ハンターがいた:ウェンディ・ムーア[矢野真千子訳]『解剖医ジョン・ハンターの数奇な生涯』(2007年4月30日刊行, 河出書房新社ISBN:9784309204765目次書評)が活躍した場所でもあった.そして,ハンターの名を冠したハンテリアン博物館とそれをとりしきった稀代の解剖学者リチャード・オーエンは本書にも登場する.

【目次】
はじめに 5
第1章 執筆者―ベルグレイヴィアのグレイ氏 9
第2章 画家―スカーバラの医師カーター 51
第3章 出版社―ウェスト・ストランド、J・Wパーカー&サン 87
第4章 企画―発案と肉づけ 131
第5章 素材―ロンドンの身より無き貧者たち 163
第6章 制作―1856〜1857年 195
第7章 造本―1857〜1858年 237
第8章 出版―1858年、そして・・・ 279
第9章 悲哀―1860〜1861年 319
第10章 その後―1861年以降 353
謝辞 369
訳者あとがき 370
附録 [373-372]
原註 [395-374]
索引 [398-396]