『内田魯庵山脈:〈失われた日本人〉発掘(上)』

山口昌男

(2010年11月16日刊行,岩波書店岩波現代文庫・G245],東京,x+370 pp., 本体価格1,360円,ISBN:9784006002459版元ページ

【目次】

I. 魯庵の水脈

1. その始まり 3
2. 明治の逸人 —— 西沢仙湖 27
3. 野のアカデミー —— 集古会 50
4. 和綴の雑誌 —— 『集古』 73
5. 蒐集家の筆頭 —— 林若樹 99
6. 人類学の祖にして趣味の人 —— 坪井正五郎 127
7. 精神の系譜を捏造する —— フレデリック・スタール 145
8. 神田の玩具博士 —— 清水晴風 172
9. 江戸百科全書派の美校教授 —— 竹内久一 195
10. 三村竹清の日記 219
11. 古本屋の二階で 239
12. 労働運動と銀座・箱館屋の頃 —— 横山源之助 255
13. ヤマトノフになった日本人 —— 橘耕斎 276
14. 現代と背馳せよ —— 大槻磐渓・如電・文彦 297
15. 本と物への執着の話 —— 沼波瓊音 317
16. 「天下未出の珍書」をめぐって —— 井上通泰 332
17. 図書の通人の交わり —— 市島春城 350

『内田魯庵山脈:〈失われた日本人〉発掘(下)』

山口昌男

(2010年12月16日刊行,岩波書店岩波現代文庫・G246],東京,x+455+40 pp., 本体価格1,600円,ISBN:9784006002466版元ページ

【目次】

II. 魯庵の星座

18. 地方を結ぶ「いもづる」ネットワーク 2
19. 「いもづる」に集まった人びと 36
20. ハイブラウ魯庵の敗北 —— 三田平凡寺 63
21. 大正の現実と国際的知を繋ぐ力 —— アントニン・レーモンド 87
22. 尋常小学校分教場の趣味宇宙 —— 板祐生 101
23. 江戸の頽廃美と世紀末西欧とは出逢ったか —— 永井荷風 114
24. 広瀬千香の見た「星座」 137
25. 魯庵の愛した無垢 —— 平子鐸嶺 172

III. 魯庵のこだま

26. 『バクダン』を読む —— 文化史家魯庵 186
27. 奇の人類学 224
28. 未来派戦争画批評 245
29. 広告・ポスター考 262
30. 広告の現在と近い未来 284
31. 魯庵の「新しい女」論 306
32. 「青踏」運動,きのうの夢 326
33. 『本屋風情』遺聞 345
34. 桁をはずれた彗星 —— 最期の魯庵 374
35. 亜細亜図書館建設の理想 393
36. 若き友人たちの追悼 413
37. 結びに —— 切れることのない糸 431


あとがき 443
解説(石塚純一) 445
主要参考文献 [25-40]
人名索引 [1-24]