『系統樹思考の世界:すべてはツリーとともに』反響(続26)

三中信宏

(2006年7月20日第1刷刊行|2006年8月4日第2刷刊行(正誤表)|2009年12月18日第3刷刊行(正誤表)|2010年5月10日第4刷刊行(正誤表)|2011年10月7日第5刷刊行(正誤表),講談社[現代新書1849], ISBN:4061498495ISBN:9784061498495) → 版元ページ詳細目次反響録コンパニオンサイト

転がり落ちるように冬支度へ一直線:

本に溺れたい

「《経済成長》から《知識成長》へ(後編)」
http://renqing.cocolog-nifty.com/bookjunkie/2012/11/post-06aa.html

現在が過去によって,そして過去が現在によって,それぞれの「解釈」を変えることはあるだろう.過去に関して立てられた仮説がデータ(証拠)によって更新されていく推論プロセスは,まさに現在から見た過去の解釈を変える過程だから.前記事「系統樹思考は歴史学的思考か?」(2012年1月26日)の中で,評者は「私が歴史を知りたいのは、「失われた《過去の意味》を発見するため」となるように思う」と述べている.その点についてはワタクシも同意する.その上で,ワタクシは,過去のもつ「意味」ではなく,証拠に基づく過去の「復元」が系統樹思考に導かれた推論の中核を形成していると指摘する.

以上,2012年11月23日午前9時時点