『新編 農学大事典』

山崎耕宇他(編)

(2004年3月1日刊行,養賢堂ISBN:4842503548



「基礎統計学」(pp. 1613-1615)と「実験計画」(pp. 1615-1618)のふたつの項目を書いているので,いちおう執筆者の端くれではある.しかし,本体価格42,000円という電話帳を私費購入する勇気はとても出なかったので(いくら「著者割引」できますぅと言われてもねえ),年度末に1年遅れの公費購入とあいなった.

編集主幹のひとりである山崎耕宇さんには学部の頃,「栽培学」の講義を受けたことがある.駒場から進学するときの説明会(昔の山上会議所で)のときの自己紹介で,「私はずっとイネの“根”をやってきました.ずっとです」と言われたことをいまも覚えている.東大・農生の栽培学教室はかつてはそれほど“根”一筋な研究室だったのだ.引いたぼくは後に生物測定学教室というところに転んでしまったのだが.

『農学大事典』の原稿提出が相当に遅れていた秋のある日,山崎さんから「未提出につき督促」という封書が届いた.即座に「優先順位を入れ替えて」原稿を仕上げたことはいうまでもない(延髄反射のごとき素早さだったなあ).