〈谷根千〉終刊のこと



地域雑誌『谷根千』終刊のこと —— 〈谷根千ネット〉2月28日付の記事によると,地域雑誌『谷中・根津・千駄木』は,再来年2009年の春に刊行される予定の第93号をもって終刊されるそうだ.1984年の創刊から四半世紀を経てのエンディングということになる.近年の販売部数の低落が原因と書かれていたが,考えてみればこのような地域ミニコミ誌が,25年にわたってこれほど長期に安定して発行され続けてきたこと自体が驚きだろう.

思い起こせば,1984年の冬から1985年の春にかけて,ぼくの学位論文の清書を手伝っていただいた山崎範子さんが,後の谷根千工房に関わっていたというのがそもそものつながりだ.『谷根千』創刊号は,山吹色の表紙で,判型は今の『谷根千』に比べて縦横数ミリずつ大きかった.10ページそこそこの薄さで,それこそ昔のガリ版刷り同好会誌のような趣きだった.1980年代は千駄木にずっと住んでいたので,新しい号が出るたびに買い求め,つくばに移住した1989年まではほぼコンプリートに揃っている.その後も,東京に出たときに,書店で見つけるたびに欠かさず買うようにしていた.

文京区内ならば小さい書店にも配本されている(東大生協書籍部にもある).しかし他のエリアであっても,大きな書店には並んでいるのを見たことがあるので,関心のある方はぜひ自ら手に取られんことを.

—— あと2年ですが,頑張ってください.>谷根千工房のみなさん.