(2009年1月15日刊行,岩波書店[岩波講座〈哲学〉・第11巻],xiv+276 pp.,本体価格3,200円,ISBN:9784000112710 → 版元ページ)
全15巻構成の叢書.知っている著者が書いていたりする.とりあえず,伊勢田さんの章:伊勢田哲治「歴史科学における因果性と法則性」(pp. 95-119)から始めようか.「歴史の物語り論」についてもいくつかの章で言及されているが,事前に:野家啓一『物語の哲学』(2005年2月16日刊行,岩波書店[岩波現代文庫・学術139],vi+374 pp.,ISBN:4006001398 → 目次)と鹿島徹『可能性としての歴史:越境する物語り理論』(2006年6月28日刊行,岩波書店,xvi+294 pp.,ISBN:4000224654 → 目次)を参照すること.
【目次】
はしがき
[展望]歴史を書くという行為 — その論理と倫理 — 野家啓一 1I 歴史というトポス
1 西洋近代のトポスとしての歴史哲学 — 普遍主義と個別主義の抗争 — 三島憲一 19
2 「オリエント」の歴史意識 大塚和夫 49
3 歴史の必然性について — 私たちは歴史の一部である — 北川東子 73
4 歴史科学における因果性と法則性 伊勢田哲治 95II 歴史の解体と再構築
1 「言語論的転回」以後の歴史学 小田中直樹 123
2 物語と人と現実のもう一つの関係 — メラネシアから考える — 春日直樹 141
3 マイノリティの歴史学 — オリエンタリズム,ジェンダー,ポスト・コロニアリズム — 森明子 161
4 歴史性と自由 — 瀧川事件から見たマルティン・ハイデガー — 苅部直 185
[探究]九・一一以降,歴史を語ること — 物語り論からグローバリゼーション論へ — 鹿島徹 199
[概念と方法] 貫成人 237
[テクストからの展望] 宮坂和男・横地徳広 257