『モルフォロギア・第32号』

ゲーテ自然科学の集い

(2010年10月30日発行,ナカニシヤ出版,京都,159 pp.,本体価格1,400円)

京都・寺町の〈三月書房〉をひとまわりしていたとき,本誌のバックナンバーがずらっと並んでいたので,いくつかピックアップした.22号の特集は「形態学と進化論」,32号の特集は「現代におけるフマニスムス — ゲーテと E・R・クルツィウス」.『モルフォロギア』の創刊当時は書店で見つけるたびに買っていたが,いつごろからか疎遠になってしまった.こういう性格の雑誌なので,進化学や系統学から見れば鵜呑みにできない内容も散見される.しかし,当時のドイツの雰囲気や科学史について得られる情報は少なくない.2006年までのバックナンバーはすでに電子化公開されている.しかし,昔の号の飾りも彩りもない装丁デザインがときどき懐かしくなったりする.