『観覧車物語:110年の歴史をめぐる』福井優子

(2005年1月17日刊行,平凡社isbn:4582832512



前半120ページほどを読んで:確かにこの本は著者の思い入れが随所にあふれているという感じがする.昔の観覧車ってスリルがあったのですね.つくりは小降りでもぴゅんぴゅん回っているというイメージが浮かぶ.歴史的写真がとても多いです.とても愉しいです.空高く上がって下界を見下ろすパノラマ的快感(と震え)は,現代人でも当時の人たちでもきっと変わりはなかったのだろう.いまカリフォルニアにいる細馬宏通さんの快著『浅草十二階:塔の眺めと〈近代〉のまなざし』(2001年6月8日刊行,青土社isbn:4791758935)と相通じるもの(対象物もそうだし,著者のスタンスも)を強く感じる.※あ,ちゃんと引用されてましたね.(類は友を呼ぶ? 朱に交われば〜?)