『シェークスピアは誰ですか?:計量文献学の世界』村上征勝

(2004年10月20日刊行,文春新書406,ISBN:4166604066



2時間弱で読了.うーん,扱っているテーマはそれぞれおもしろいのだけれど,いかんせん1項目が短すぎて,欲求が不満しますね.また,ツールとして統計学について事前に知識がないと読んでもおもしろくないのでは? もうひとつ,使われているツールがとても“トラッド”で,こういうツールの使い回しでいつまで[どこまで]やっていけるのかなあという気がしたのですが.「計量文献学」についてちょっとでも知りたい読者にとっては読んで損はないと思いました.個人的には文献系図学の話題があってほしかったんだけど.せっかく『源氏物語』とか池田亀鑑という名前を出すのであれば.※計量文献学というと反射的に「安本美典」を想起してしまうワタシ.