『異神:中世日本の秘教的世界』

山本ひろ子

(1998年3月23日刊行,平凡社ISBN:458247506Xちくま学芸文庫・上,ISBN:4480087680 / 下,ISBN:4480087699



著者のサイトはなかなかおもしろい.ここの学生さんはどういう関心をもって勉強をしているのかな(うらやましいな).




【目次】
プロローグ−異神たちの「顕夜」へ i

第1章:異神と王権−頼豪説話をめぐって 1
 I 『平家物語』頼豪説話の構成とモティーフ 2
 II 呪殺された王−後三条天皇崩御譚 18
 III 頼豪説話の成立 29
 IV 鼠の秀倉譚 37
 付論 I 赤衣と老翁・赤山明神 55
 付論 II 新羅明神来臨考−縁起と秘宝をめぐって 63
 付論 III 新羅明神の幻像を追って 86

第2章:摩多羅神の姿態変換−修行・芸能・秘儀 109
 序 謎の神・摩多羅神 110
 I 叡山常行堂摩多羅神 114
 II 秘儀と摩多羅神−摩怛利神法と玄旨灌頂の世界 155
 III 修正会のなかの摩多羅神−秘法相伝摩多羅神の「顕夜」 204
 付論 日光山の延年舞と常行堂 263

第3章:宇賀神−異貌の弁才天女 325
 はじめに−『渓嵐拾葉集』と二種の弁才天 326
 I 宇賀神経と荒神祭文 332
 II 『弁才天修儀』の儀礼宇宙−行法と口伝をめぐって 356
 III 弁才天灌頂−戒家相承の弁才天と如意宝珠をめぐって 391
 終わりに−「如意宝珠王」の彼方に 420
 付論 戒家と大黒天−大黒天法と戒灌頂をめぐって 427
 資料 475

第4章:行疫神・牛頭天王−祭文と送却儀礼をめぐって 503
 はじめに−「牛頭天王島渡り」祭文と祇園縁起 504
 I 「牛頭天王島渡り」祭文の世界 513
 II 津島の牛頭天王信仰と御葦流し 560
 終わりに−「みさきたなびく牛頭天王……」 616

エピローグ−越境する異神たち 645
引用資料所収一覧 647
あとがき 649
人名・書名索引 [662-658]
事項索引 [673-663]