『文房具を楽しく使う[ノート・手帳編]』

和田哲哉

(2004年7月31日刊行,早川書房ISBN:4152085827

著者お薦めの〈Rhodia Pads〉はメモ用紙としてとても使い勝手がよさそうだが,「No. 13200」は,よくよく見れば,ぼくが常用している A4 反古紙4分割「14.8cm×10.5cm」のメモ用紙と同じサイズではないか.どこかで見つけたら試してみよう.メモメモ.

確かに,「ノート」にこだわりだすと深みにハマるかもしれない.かつて流行していた(過去形ではまずいか?)“システム手帳”の太いのを持ち歩いていたこともあった.しかし,あまりにかさばるので,退化に退化を重ねたあげく,〈Filofax〉のリフィル「Vertical Year Planner」のみを単独で持ち歩けばスケジュール管理の上で携帯性・機能性ともに十分だという結論に達した.Filofax のシステム手帳本体はどこかにしまい込んでしまって,もう見つからない.20年ほど前に“システム手帳”が日本で大流行したのは,景気がよかったからだそうだ.今では“バインダー手帳”と言わないと通じないのか(知らなかった).

日々のメモ帳も試行錯誤を重ねた.いろんな“ノート”を試したあげく,まとまった内容を書き記すときには〈Lucky〉製の「White Superior Note」を使うようになった.銀座の〈Itoya〉でしか見たことがないので,東京に出たおりにはときどき何冊かまとめて買うようにしている.罫線のないパーフェクトな無地なので,とても気に入っている.

しかし,さらに持ち歩きに便利な“メモ帳”となると意外に難しい.これまた〈Itoya〉特製の「Post-itケース(革)」に小さいサイズの「Post-it」をはさんでウエストポーチに放り込んであるが,これはいざというときの緊急避難用だ.ふだん使いの“メモ帳”は上にも書いたA4反古紙を四等分にカットしたもので,これを机の横にうずたかく積み上げてはどんどん使うようにしている.アタマで覚える気質ではないので,備忘には紙に覚えさせるのが一番だ.この dagboek を書くようになってからは,日常的なこまごましたことは,反古メモ用紙にまず書き留めて,あとでキーボード入力するよう心がけている.

姉妹編:和田哲哉『文房具を楽しく使う[筆記具編]』(2005年11月15日刊行,早川書房ISBN:415208622X書評)と同様,たいへん役に立つ楽しい本だ.