『製本探索』

大貫伸樹

(2005年9月20日刊行,印刷学会出版部[デザイン製本2], ISBN:4870851814

「著者オリジナル消しゴム版画蔵書票付きサイン入り限定本」全88部の「第72番」.テキストファイルとしては大きなサイズではないが,“ブツ”としては魅力的.同じ著者による姉妹本:大貫伸樹装丁探索』(2003年8月6日刊行,平凡社ISBN:4582831664)がある.



文庫本サイズのわりに活字が大きいので150ページ超の分量でもさくっと読了.なお,添付の「著者オリジナル消しゴム版画蔵書票」には「2006年5月」というサインが入っていた.装幀の様式としての「フランス装」という用語の意味は前から気になっていた.単なる「アンカット」では条件として十分ではなく,フランス表紙+三方断裁を「仮フランス装」と呼び,フランス表紙+アンカットを「本フランス装」と呼ぶのだそうだ(p. 88).他にも,「あじろ装」のこととか,「装釘・装丁・装幀」という用語のこととか.



“モノ”としての「本」にはさまざまなこだわりと執着がついてまわる.