『民族動物学ノート』

周達生

(1990年6月11日刊行,福武書店,384 pp.,本体価格2,816円,ISBN:4828811958

この本の巻末には「宮地先生と獺祭について」という付記が書かれている.著者の師だった宮地伝三郎の追憶とともに,中国の古文書にも現われる「獺祭」に関する民族動物学的コメントだ.「獺祭」と言えば反射的に山口の旭酒造が造っている〈獺祭〉と銘打たれた日本酒を連想してしまうのだが,その命名の由来を読むと,やはり中国の故事との関連が強調されている.