『西洋思想における「個」の概念』

中川純男・田子山和歌子・金子善彦(編)

(2011年3月25日刊行,慶應義塾大学出版会,東京,ISBN:9784766418088版元ページ

「類(class)」ではなく,あえて「個(individual)」の形而上学的問題に着目している点で気になる論文集.

【目次】

論文紹介
1 アリストテレスにおける個の認識(金子善彦)
2 アウグスティヌスにおける個体の可変性についての理解 —— 無形質料の解釈を中心に(佐藤真基子)
3 個の概念に関するトマス説(水田英実)
4 ドゥンス・スコトゥスにおける個の問題(小川量子)
5 エックハルトにおける「個」の概念 —— 「神の摂理」との関連に鑑みて(高橋淳友)
6 個体と世界 —— ライプニッツから(橋本由美子)
7 ライプニッツにとって個とは何であるか —— モナドジーを中心に(田子山和歌子)
8 論理的存在論について(藁谷敏晴)
9 三段論法における単称命題の特殊性に関するライプニッツの要請について(藁谷敏晴)
付録 全訳モナドジー(田子山和歌子 訳・注)