『文化進化の考古学』

中尾央・松木武彦・三中信宏(編著)
(2017年8月5日刊行,勁草書房,東京, xii+224 pp., 本体価格2,600円, ISBN:9784326248452目次版元ページ|〈歴史科学諸分野の連携による文化進化学の構築〉ポータル)

先日出た本書に所収されているワタクシの章:三中信宏「考古学は進化学から何を学んだか」(pp. 125-165)には,考古学における「型式学(typology)」の起源と同時代の進化生物学との関係を考察した考察した節「オスカル・モンテリウスの型式学と比較形態学」(pp. 136-145)が含まれている.もともとワタクシが型式学の “祖” とされるオスカル・モンテリウスの名前を初めて知ったのは今から14年前のことだった.

〈Res:もの研究会〉第5回研究会(2003年10月12日)での発表:大賀克彦「「起源」の a priori」の講演記録をたまたま読み,考古学におけると分類と系統についてのコメントを evolve 宛てに投稿した(→ 2003年11月19日 日録).そうしたところ,翌日に〈Res:もの研究会〉を主宰する佐藤啓介さんから連絡があり,evolve 投稿内容を転載させてほしいと要請された(→ 2003年11月20日 日録).その転載に際しての佐藤さんの追加コメントの中に「モンテリウス」の名前が出てきた(→ 2003年11月21日 日録).ワタクシがその名前を知ったのはこのときが初めてだった.その後,さらにコメントのスレッドが伸び(→ 2003年11月22日 日録),大賀さんからの反論:大賀克彦「三中信宏氏への反論」があったことも思い出した.

“仲介者” である佐藤啓介さんには,その後,2004年8月に駒場で開催された日本進化学会第6回大会シンポジウム〈非生命体の進化理論2〉に登場していただいた(→ 佐藤啓介「ものといきもの:進化学会シンポジウム「非生命体の進化理論2」参加記」).