『パピルスのなかの永遠:書物の歴史の物語』目次

イレネ・バジェホ[見田悠子訳]
(2023年10月25日刊行、作品社、東京, 501+47 pp., 本体価格4,800円, ISBN:978-4-86182-927-7版元ページ

550ページの分厚い新刊。スペイン語原書:Irene Vallejo『El infinito en un junco: La invención de los libros en el mundo antiguo』(2020年10月刊行,Ediciones Siruela[Biblioteca de Ensayo / Serie mayor 105], Madrid, 452 pp., ISBN:978-84-18436-20-8 [hbk] → 版元ページ)。各国語訳がすでに出ていたので、きっと日本語訳も出るだろうと手ぐすねを引いていた。


【目次】
プロローグ 9

第1部 未来に思いを馳せるギリシア

 快楽と書物の都市 21
 アレクサンドロス――あきたらぬ世界 27
 マケドニアの友 32
 深淵の縁の均衡――アレクサンドリアの大図書館とムセイオン 40
 炎と暗渠の物語 70
 書物の皮膚 84
 探偵の任務 97
 ホメロス、それは謎と衰退 100
 失われた声の世界――こだまする音のタペストリー 105
 アルファベットの穏やかな革命 128
 雲間からとどく声、定まらぬ空もよう 139
 影の読み方を学ぶこと 150
 反抗的な言葉の勝利 156
 最初の書物 158
 移動書店 163
 文化という信仰 169
 驚くべき記憶力の男と前衛派の女性グループ 173
 物語の織り子たち 190
 私の物語を語るのは他者 208
 笑いのドラマとゴミ捨て場の恩恵 225
 言葉との情熱的な関係 240
 書物の毒。書物の儚さ 253
 アレクサンドリアの大図書館の三度の崩壊 260
 救命ボートと黒い蝶 278
 こうして私たちはこれほど奇妙ないきものとなった 293

第2部 ローマの街道

 悪名高い都市 303
 敗北の文学 310
 奴隷化の見えない境界線 324
 最初は木だった 332
 貧しい著者、裕福な読者 334
 うら若い一族 349
 書店員――危険な仕事 359
 ページのある書物の揺籃期と成功 379
 湯の宮殿の公共図書館 396
 二人のスペイン人――最初の熱狂者(ファン)と最初の熟練作家 406
 ヘルクラネウム――破壊による保存 412
 検閲と戦うオウィディウス 417
 甘い惰性 422
 書物の内側への旅路と名づけかた 425
 古典(クラシック)とはなにか 434
 正典(カノン)――水生植物の物語 446
 女性の声の断片 459
 永遠のものと信じられていたものは儚かった 466
 あえて記憶にとどめること 477

 

エピローグ――忘れ去られた者たち、名もない者たち 483

 

謝辞 487
訳者あとがき 491
参考文献 [40-47]
註 [16-39]
索引 [1-15]