『理想の書物』

ウィリアム・モリス著(W・S・ピーターセン編)/川端康雄訳

(2006年2月10日刊行,筑摩書房ちくま学芸文庫], ISBN:4480089640



1982年の原書 — William Morris『The Ideal Book : Essays and Lectures on the Arts of the Book』(1982年刊行,University of California Press,ISBN:0520056256) — と比較すると,サイズは1/4ほどだが,文庫だからしかたないだろう.それよりも付録C「ウィリアム・モリスの愛読書」と詳細にわたる「ケルムスコット・プレス刊本リスト・解題」がついているのがいいな.晶文社のもとの訳本(1992年11月25日刊行,晶文社ISBN:4794960964)も機会があったら手にしたいものだ.




【目次】
編者序論 9
本文と図版についての注 51

中世彩飾写本についての若干の考察 55
中世彩飾写本覚書 67
印刷本の初期の挿絵 81
ゴシック本の木版画 97
十五世紀のウルムとアウグスブルク木版画入り本の芸術的特性について 135
印刷 157
理想の書物 171
ケルムスコット・プレス設立趣意書 185

付録A ケルムスコット・プレス小史:シドニー・C・コッカレル著 196
付録B ウィリアム・モリスへの四つのインタヴュー 211
付録C ウィリアム・モリスの愛読書 263

注 271
謝辞 299
一九九二年初版の訳者解説 302
文庫版のためのあとがき 322
ケルムスコット・プレス刊本リスト・解題(川端康雄編) [357-325]
索引 [380-358]