『地球語としての英語』

デイヴィッド・クリスタル[國弘正雄訳]

(1999年1月8日刊行,みすず書房,東京,iv+215+x pp., ISBN:462203381X

最終章「地球英語の未来」の一節:「英語が全く予測不可能な言語変化の嵐にさらされる,ということである.全世界にわたって英語が拡散していった結果,英語が寝をおろしたさまざまな地域で,新しい英語の種類が登場した」(p. 179).「これらの新しい英語の種類はいまや『新しい英語たち』と複数形で呼ばれる」(p. 179)/「複数の新しい英語たちの出現は,究極的に英語が分裂して一連の相互理解不能の諸言語に分かれてしまうという化け物の到来を予想」(p. 185).グローバルに分布する言語コミュニティーが,ローカルに “言語進化” を遂げるというシナリオは十分にありえる.

残念ながら,本書はもう版元品切れのようだ.