『形態学:形づくりにみる動物進化のシナリオ』

倉谷滋
(2015年4月30日刊行,丸善出版[サイエンス・パレットSP-024],東京, viii+212 pp., 本体価格1,000円, ISBN:9784621089309版元ページ

【目次】
はじめに ――「天使」をめぐる問題 i


1. 形態学のはじまり 1

キュヴィエの動物観 1
進化と分類学 4
ジョフロワ 9
ゲーテと分節幻想 21
オーウェンの描いた原動物 25
ハクスレーの一撃 34


2. 形態学と進化 41

動物多様性の「整理」の仕方 42
進化と発生の切っても切れない関係 43
分類学と形態発生 47
反復 48
フォン・ベーア ―― 原型と胚 49
ヘッケル 59
進化発生学と反復 68
反復 ―― 現在の理解 72
発生負荷 ―― もうひとつの理解 76
脊椎動物のエラ 79
構造のネットワーク 85
遺伝子発現は何を語るか? 87


3. 遺伝子の教えるもの ―― 進化発生学の胎動 93

相同性とは 94
相同性と系統 100
形態的特徴の相同性と遺伝子の相同性 107
相同性と発生機構 109


4. 進化する胚 117

発生システムの浮動 117
コ・オプション 123
ボディプランをつくる遺伝子群 ―― ツールキット遺伝子 129
分節に位置価を与える遺伝子群 ―― ホメオティックセレクター遺伝子群 136
生コンパートメントとモジュール性 147


5. 動物の起源を求めて 157

全動物の祖先を復元する? 158
体節の起源は? 163
ヘテロクロニーとヘテロトピー 166
幼生形態から脊椎動物を導く 173
動物すべてを説明する 175


あとがき 179
用語集 187
参考文献 [203-198]
図の出典 [206-204]
索引 [212-207]

追記(2015年6月22日)]都内を探しまわってぜんぜん見つからなかった本書を地元つくばの有朋堂書店で発見し即購入したら,翌日になって職場にアマゾンからもう1冊着便した(orz).本の「ウッカリ二重買い」はこれまでほとんどなかったので大きく凹んでいる.新書なので,おサイフへのダメージがあまりなかったことをよしとしよう.東大出版会の『動物進化形態学』とか工作舎のブライアン・ホール訳本も2冊ずつ持っている.どういうわけだか倉谷本はどれも2冊ある.どうせぇ言うねん.