『書物と愛書家』

アンドリュー・ラング[不破有理訳]

(1993年2月28日刊行,図書出版社,東京, 4 color plates + 216 pp., ISBN:4-8099-0508-X

あっさり読了してしまう.200ページほど.詩とエッセイのサンドイッチ.とりわけ,〈エルゼヴィル本〉の挿話がとてもおもしろい.日本の幽霊本,とくに鳥山石燕画図百鬼夜行』へのコメントでは,「日本の芸術家は震えるような輪郭の幽霊を描くことで,偶発的で,変幻自在に姿を変える幽霊の本質を描いているようだ」(p. 75)と述べている.