『チェコのマッチラベル』

南陀楼綾繁

(2005年7月5日刊行,ピエ・ブックスISBN:489444447X



またまたピエ・ブックスの新刊にハマってしまう.図柄や配色がとても魅力的.明らかに,『チャペックの本棚:ヨゼフ・チャペックの装丁デザイン』(2003年3月12日刊行,ピエ・ブックスISBN:4894442493)と同系列だ.同じ「マッチ」のラベルではあっても,同時代の日本のそれとは大違い — 加藤豊『マッチレッテル万華鏡:明治・大正・昭和の登録商標燐票』(2001年5月30日刊行,白石書店ISBN:4786630330).こういうディープな「蒐集の世界」もあるのか.※「缶詰めラベル」の蒐集行為に比べたら,まだ日常世界的ではあると思うけど.

チェコ系”のデザインや装幀を見ていて,隣国のハンガリーにも同様の傾向があるように感じる.以前,駒場下の河野書店で,500円で買った Mesterházi Lajos 『Játék : Szinmüvek és hangjátékok [演劇集:舞台劇とラジオ劇]』(1961年刊行,Szépirodalmi Könyvkiadó).マジャールな中身はチンプンカンプンでも,この表紙の装幀はとても印象的だ.

チェコ・マッチラベル協会〉という蒐集マニアの団体があるそうだ.

※“ピストル”というのはチェコ語由来だったのか!