『ピクトさんの本』

内海慶一

(2007年4月30日刊行[6刷:2007年6月30日刊行], ビー・エヌ・エヌ新社, ISBN:9784861005046



我が身を省みることなく,“バンザイ突撃”しながら,次々に苦難に飛び込んでいくピクトさんが哀感を誘う.海外のピクトさんも取材されているが,オアハカモンテ・アルバンの「メヒコ」ピクトさんが日本よりも“足長”だとは気がつかなかった.他にも,道路に唾を吐き続ける北京の黒ピクトさんとか,散歩中の犬の shit ball を手づかみしそうなエスパニョール系ピクトさんとか.個人的には「感電系」のピクトさんがびりびりしびれるな.他にもいろいろなキャラがありそうだ.

トマソンオジギビト,そしてピクトさん —— いずれをとっても「分類の愉しさ」への期待が読者にはあるのだろう.どのようにナイスな分類をしてくれるか,いかにハマる分類群を見せてくれるか,それでも分類しきれないものをどうするか,世界各地からの情報が集まれば集まるほど,さらなるエンドレスな作業は続く.




【目次】
はじめに 4
1. 転倒系 9
2. 頭打ち系 23
3. 落下系 37
4. かけこみ系 51
5. つまずき系 65
6. 感電系 83
7. 衝突系 97
8. はさまれ系 111
9. 労働系 127
10. 黒ピクトさん 145
あとがき 156
感謝 158